ヘンリーバローズ「単勝1.1倍」の圧勝劇をM.デムーロ騎手が絶賛! “伝説の新馬戦”を演じたワグネリアンとの「第2ラウンド」へ高まる期待
「これからがとても楽しみな馬です」
30日に阪神競馬場の外回りコース1800mで行われた未勝利戦に、良血馬ヘンリーバローズ(牡2歳、栗東・角居勝彦厩舎)が出走。単勝1.1倍という圧倒的な支持に応えて、後続を4馬身突き放す圧勝劇を見せた。
9頭立てで行われたレースは、好スタートを決めたヘンリーバローズが、そのままハナに立つ展開。「未完の大器」といわれる兄シルバーステートと同じように、スピードの違いでハナに立ったという感じだった。
この時期の2歳未勝利戦らしく、道中で掛かり気味に行きたがる馬が多かったものの、ペースの主導権は完全にヘンリーバローズと鞍上のM.デムーロ騎手が掌握。1000m通過が61.3秒というまずまずのペースの中、誰も本馬を追い抜こうとはしなかった。
まるでヘンリーバローズに先導されるように、馬群は一塊となった最後の直線へ。ライバルたちがスパートを開始する中、デムーロ騎手だけが手綱を持ったまま。だが、逆に後続との差がじわじわと開いていく。結局、デムーロ騎手は1発のムチも打たないどころか、特に大きなアクションをすることもなく、そのまま先頭でゴール。上がり3ハロンを33.8秒にまとめると、2着馬には4馬身の差がついていた。
「スタートして最初は横の馬を気にしていましたが、前に出てからはリラックスして走れました。最後の直線は、ちょっと仕掛けただけ。とても強かったです。色々な距離に対応できそうですし、これからがとても楽しみな馬です」
レース後、デムーロ騎手はヘンリーバローズの能力を絶賛。追い切りの段階で、24日の神戸新聞杯(G2)で2着したキセキに先着するという2歳馬離れした動きを見せていたが、やはりその走りは伊達ではなかった。
ただ、これだけの「大器」が未勝利戦を走っていることには理由がある。