【秋華賞(G1)展望】「未完の大器」ファンディーナVS「マイル王」アエロリットVS「武豊」リスグラシューVS「和田竜二」ラビットランの4強が激突!
今年1月のデビュー戦を9馬身差で圧勝した際は、牝馬戦線を一気に塗り替えられるだけの「遅れてきた大物」として極めて高い注目を浴びたファンディーナ。続く、つばき賞(500万下)、フラワーC(G3)もまったく危なげなく完勝し、その評価に違わぬデビュー3連勝を飾った。
しかしその後、陣営が選択したのは、桜花賞ではなく牡馬挑戦となる皐月賞だった。勝てば69年ぶりの快挙として、1番人気に支持されたファンディーナだったが結果は7着。巻き返したい秋初戦のローズS(G2)だったが、1番人気を背負いながらも伸び切れずに6着敗退と依然、下り坂を転がり続けている。
しかし、前走は休み明け+22kgと明らかに仕上がり途上といった状態だった。あれから約1カ月、潜在能力はここでもNo.1なだけに、コンディションをどこまで高められるかが、今回の大きなポイントになりそうだ。
勝ち切れない競馬が続いているものの、高いレベルで安定しているリスグラシュー(牝3歳、栗東・矢作芳人厩舎)も、ここでは当然優勝候補の一角だ。
昨秋にアルテミスS(G3)で重賞初制覇を飾り、阪神ジュベナイルF(G1)では出遅れならもソウルスターリングの2着。女王の最大のライバルとして大きな注目を集めた今春のリスグラシューだったが、結果は3戦して未勝利。特に期待されたオークスでは、またも出遅れて5着に完敗と期待を裏切る格好となってしまった。
しかし、巻き返しが期待された前走のローズSでは、最後の直線で持ち味の鋭い末脚が炸裂。勝ち切るには至らなかったものの3着確保と、改めて能力の高さを見せつけた。前を走っていた2頭は共に、ここで出走権の確保が必要だった馬。敗れはしたが仕上がりの差は大きく、本番では上積みが期待される。主戦・武豊騎手の手綱さばきにも注目だ。
そのローズSを、リスグラシューを上回る末脚で勝ち切った上がり馬ラビットラン(牝3歳、栗東・角居勝彦厩舎)も侮れない存在だ。
7月の500万下を出遅れながらも、上がり3ハロン33.0秒の末脚で快勝。そこから格上挑戦となったローズSでは8番人気の低評価だったものの、最後の直線で鬼脚を発揮。後方13番手から上がり最速で先頭を捉え、重賞初勝利を飾った。