藤田菜七子「JRA10勝」も拭えない「最大の不安」とは? デビュー当初から変わらない「危険」
JRAの藤田菜七子騎手が7日、東京8R3歳以上500万下にホノカ(牝3 美浦・菊川厩舎)で騎乗し、先手を奪って見事な逃げ切り勝ち。女性騎手としては20年ぶりのJRA年間10勝を達成した。
牧原由貴子(現・増沢)元騎手が記録した11勝に次ぐもので、年間最多勝記録にも「1」と迫る藤田騎手。今年もまだ2カ月半あることを考えれば、十分に射程圏内だ。
「最近はダートで積極的に逃げ、そのまま押し切るというレーススタイルが多くなりましたね。馬群をさばく技術という点はこれからでしょうが、自分自身の得意スタイルを持つことができたのも、10勝達成の大きな要因でしょう。『コパノ』の冠名で知られる小林祥晃オーナーに好かれているのも大きい。
彼女はJRAにとってすでにスターですし、今後も勝利を重ねて競馬界を盛り上げていってほしいですね」(競馬記者)
自らの「勝ちパターン」を見つけ、たどり着いた「10勝」という一つの目安。まだまだ騎手として課題は山積みなのだろうが、「勝てば官軍」の世界で一定の数字を積み上げた事実はやはり大きい。
ただ、やはり大きな不安もある。騎手なら誰でもそのリスクを負ってはいるが、藤田騎手の場合その回数が「多い」のがやはり心配だ。
「『落馬』ですね。デビューした昨年から、園田競馬場や東京競馬場、英国でも落馬するたびに大きなニュースになっていましたが、今年8月にも新潟で落馬するなど、いまだに『大丈夫か』とその点を心配する声が多いですね。馬を抑え込む男性との腕力差もあるのかも。
騎手の仕事は危険と隣り合わせですし、競馬界ではこれまで悲劇も起こっています。藤田騎手には十分に気をつけてほしいところです」(関係者)
レースそのものではないところに、不安の種があるようだ。今後の活躍のためにも、真っ先に改善すべき点かもしれない。