エイシンヒカリ×武豊が超えた「大いなる壁」……仏G1圧勝の先に見える「日本競馬世界一」への道と、偉大なる先駆者の影
日本競馬の海外挑戦において、もっとも高い功績を残したといえるエルコンドルパサー。後に日本馬が凱旋門賞など海外遠征に挑戦しているが、オルフェーヴルやナカヤマフェスタも、同馬に並ぶことこそすれ、その戦績を「超える」ことはできていない。
しかし、エイシンヒカリがイスパーン賞を勝利したことによって、エルコンドルパサーが保持し続けた大きな「壁」の一つが取り払われた。これは日本競馬の本当の意味での「進化」を象徴する出来事であり、考え方によっては「日本競馬が世界の頂点に立つ時がきたのでは」とも思わせる。
残る「壁」は、日本競馬最大の悲願・凱旋門賞での勝利である。エルコンドルパサーが残した「2着」を超えることができるのか。エイシンヒカリは別として、ドゥラメンテ、ディーマジェスティにマカヒキなど、今年挑戦を考える馬たちは空前のハイレベルだ。”その時”は迫っていると感じずにはいられない。