【チャンピオンズC(G1)展望】「武豊」アウォーディーVS「連覇」サウンドトゥルーに「未完の大器」テイエムジンソクが挑む大混戦!
いよいよ総決算となる有馬記念に向け、12月に突入した競馬界。年末を締めくくる連続G1開催の先陣を切るのが、12月3日に中京競馬場で開催される「ダート王決定戦」チャンピオンズC(G1)だ。
昨年は伏兵扱いだったサウンドトゥルーが驚異の末脚で優勝。大本命アウォーディーの連勝劇を「6」でストップさせた。今年もこの2頭が揃い踏み。人気の中心となりそうだが、今年は例年以上の大混戦が予想されている。
主戦の武豊騎手と共に瀬戸際の一戦を迎えているアウォーディー(牡7歳、栗東・松永幹夫厩舎)は、何としてもここで「復権」を果たしたい。
昨年のJBCクラシック(G1)ではコパノリッキーとの頂上決戦を制覇。6連勝で初G1制覇を達成した。しかし、続くチャンピオンCでダート転向後初の敗戦を喫すると、その後はドバイワールドC(G1)挑戦などもあって未勝利の状態が続いている。
さらに前走のJBCクラシックでは、国内のダートでは初となる馬券圏外の4着。レース後、武豊騎手も「余力があるのに、何でなのでしょう……」と首を捻るばかり。実力は誰もが認めるところだが、最近は気難しい面が顔を覗かせているようだ。
とはいえ、主戦騎手の「元々左回りの方が良いパフォーマンスを見せる馬なので、次は巻き返します」という言葉通り、舞台が未勝利の大井から替わるのは好材料。昨年も敗れたとはいえ、勝ち馬とはクビ差の2着。最後の直線で一度は先頭立つなど、今年も上位争いは必至の存在だ。
そんな悩める王者に対して、連覇が懸かったサウンドトゥルー(せん7歳、美浦・高木登厩舎)は、ここに来てますます調子を上げている。
昨年のチャンピオンズCでは6番人気という評価ながら、最後の直線で持ち前の豪脚が爆発。勝ち味に遅いためアテにし辛い面もあるが、ハマった時の破壊力が天下一品であることを改めて証明した一戦だった。