【チャンピオンズC(G1)展望】「武豊」アウォーディーVS「連覇」サウンドトゥルーに「未完の大器」テイエムジンソクが挑む大混戦!
その後は、キャリア通算44戦中23回を占める2着、3着の定位置に逆戻りと、この馬らしいもどかしい競馬。ある意味「平常運転」といえるが、前走のJBCクラシックでは再び末脚が爆発し、3つ目のG1タイトルを手にしている。
なかなか勝ち切れないものの、一年に一度はきっちりと仕事をし、これで3年連続のG1制覇となったサウンドトゥルー。”お役目”を終え再び脇役となる可能性もあるが、チャンピオンズCは差しが決まりやすいレースだけに軽視は禁物だ。
そんな「2強」に割って入りたいのが、次代を担うケイティブレイブ(牡4歳、栗東・目野哲也厩舎)だ。
昨春の兵庫チャンピオンシップ(G2)で後のフェブラリーS(G1)の覇者ゴールドドリームに7馬身差をつけて重賞初勝利を飾ったケイティブレイブ。その後も重賞戦線で活躍するも、G1タイトルにはあと一歩及ばなかった。
転機が訪れたのは今年3月の名古屋大賞典(G3)で、福永祐一騎手と初コンビを組んでからだ。川崎記念(G1)で敗れたオールブラッシュに借りを返す勝利を上げると、続く帝王賞(G1)ではこれまでの先行策から差しに転じ、これが見事に功を奏した。アウォーディーやアポロケンタッキーといった強豪を退けて、初のG1制覇を飾っている。
前走のJBCクラシックでは最後の直線で一度は先頭を窺うも、最後はサウンドトゥルーの強襲に屈する悔しい2着。ただ、その充実ぶりは明らかで、ここで「世代交代」を高らかに宣言したいところだ。
そういったダートの王道路線から外れているものの、ここに来て一気に力をつけてきたのが、みやこS(G3)を勝ったテイエムジンソク(牡5歳、栗東・木原一良厩舎)だ。