「中途半端重賞」と馬鹿にしてはいけない! エプソムC「連対馬」驚きの出世率に、馬券師も無視できない?
12日に東京競馬場で開催されるエプソムC(G3)。5週連続G1開催の後に行われるG3競走ということで、どうしても地味な印象を持たれがちなこのレース。だが、この競走の”由緒”はなかなか正しい。
レース名である「エプソム」は、イギリスのエプソム競馬場のことであり、日本ダービーが開かれる東京競馬場と英ダービーが開かれるエプソム競馬場が姉妹競馬場として提携し、1984年から開催が始まった。エプソム競馬場では「The JRA Condition Stakes(東京トロフィー)」が行われている。
というわけで、「中途半端な時期にやるG3」などと馬鹿にしてはいけないということだ。そして、「馬券ファン」としても決して侮れないレースでもある。
昨年の勝ち馬は、今や世界的に名を知られる存在となったエイシンヒカリだが、過去の勝利馬にはマーベラスサンデー、アメリカンボス、エイシンデピュティ、ダークシャドウなど、その後の活躍馬がズラリと並ぶ。2着馬には、後に世界最高のレーティングを得るジャスタウェイ、マイルCSを制するダノンシャークなどの名前も。
今挙げた馬たちに関しては、全馬がその後G1競走で勝利、または連対している。他にもシンゲンやサンライズマックス、ディサイファにクラレントなどもその後重賞を勝利しており、圧倒的ではないにせよ「プチ出世レース」としての役割を果たしているのだ。
馬券購入者としても、G1出走馬に「エプソムC勝ち馬、2着馬」がいるかどうかは確認しておいてもいいかもしれない。地味なのか人気にならない馬も多く、美味しい思いができるかもしれない。
今年の主役は牝馬のルージュバック。このレース、1994年のワクーチカコ以来、20年以上牝馬が勝利していないレースでもある。ジンクスを破って連対以上の成績を収めれば、秋への期待は大いに高まるかも……。