中山記念(G2)柴田善臣「余裕」が心配!? マルターズアポジーは3戦3勝「必勝パターン」突入も大ベテランの”油断”が……
今年もまだ2勝しか上げておらず、これがリーディング上位の騎手への乗り替わりなら仕方ない部分もあるのかもしれませんが、数字的にはあまり意図が見えない乗り替わりに、納得がいかないファンも多いようです」(競馬ライター)
ただ、マルターズアポジーにとって、この上ない「朗報」もある。それはマイネルハニーが出走していることだ。
同じ逃げ馬として一見、とても歓迎できそうには見えないマイネルハニーの参戦。しかし、ここまで福島記念(G3)、小倉大賞典(G3)、関屋記念(G3)と3つの重賞勝利があるマルターズアポジーだが、そのすべてにマイネルハニーが出走している。
それだけではなく、実はマイネルハニーとマルターズアポジーが顔を合わせたレースは、上記の3回のみ。つまりは2頭が戦ったレースは100%、後者が勝利しているというわけだ。ハナ争いが激しくなり、お互いに玉砕すると思われがちだが、この2頭の主導権争いは毎回驚くほどすんなりと決着しており、いずれもマルターズアポジーがハナを切っている。
実際にマイネルハニーの主戦・柴田大知騎手も「必ずしもハナにこだわる必要はない」、管理する栗田博憲調教師も「逃げる馬がいるから、競馬もしやすい」と、早くも主導権争いを放棄したような発言。今回も意外とあっさり「必勝パターン」が出来上がるのかもしれない。
ただし、それはマルターズアポジーが「本来の形」に持ち込めた場合だ。
「ここまで一貫して逃げ続けている馬だけに、群を抜いた加速力があると思われがちですが、実は『加齢と共にじょじょに鈍っている』という話も。担当の調教助手は『ここ2戦はスタートの一歩目で遅れている』と不安を漏らしていました。その辺りがヨシトミ騎手に伝わっていればいいですが……。
というのも、中山の芝1800mは直線の坂下からのスタートなので、最初の加速が付きにくいコース。もともと平坦がベストのタイプですし、もしも一瞬の判断に遅れて出足が鈍るようなら、最悪自分の形に持ち込めないまま終わるケースも考えられます」(競馬記者)