弥生賞(G2)ワグネリアン「調教師」がマカヒキとの違いを告白。史上8頭目の牡馬クラシック三冠へ、2年前のダービー馬になく「新怪物」が譲り受けたもの
友道調教師といえば2016年の弥生賞を勝ち、同年のダービー馬に輝いたマカヒキを手掛けたことでも有名だ。友道厩舎×金子真人ホールディングス×ノーザンファームというタッグは、後輩ワグネリアンとまったく同じである。
師は2年前のダービー馬を「マカヒキはこの時期に完成の域に達していた」と振り返っている。その上でワグネリアンに対しては「落ち着きがないなど、まだ心配な点がある」と指摘。サラブレッドの完成度としては、当時の先輩の方が上だったようだ。
ただ、「でも、飛びが大きいわけじゃないし、体も小さいので(中山の)コース適性はこちらが上。器用に立ち回れると思う」とマカヒキとの違いを表現した上で、ワグネリアンが初の中山コースを問題にしないのではという見解を示している。
「500kgあるマカヒキと比べて、小柄なワグネリアンの方が見た目は父ディープインパクトに近いと言われていますが、その『走り方』はまったく違います。主戦の武豊騎手をして『飛ぶ』と言わしめたディープインパクトは雄大なフットワークの持ち主。一完歩の幅が大きく、如何にも器用さに欠けるといったタイプでした。
しかし、ワグネリアンは一完歩の幅が小さい、いわゆるピッチ走法で、脚の回転で勝負するタイプです。同じく末脚自慢だった祖母のブロードアピールが同じタイプで、本馬はそれを受け継いでいるのかも。父のような飛ぶ感覚はないかもしれませんが、脚の回転が速い分、器用さに長け、小回りの中山コースも難なくこなすのではないでしょうか」(競馬ライター)