JRAが「新クラス」創設を発表! 来年2019年1月から「G3」と「オープン」の間に導入される「リステッド競走」の全容
なお、リステッド競走に昇格を果たすのは、2歳オープンではアイビーSと萩Sの「2レース」。共に芝1800mであり、アイビーSは一昨年にソウルスターリングが、萩Sは昨年にタイムフライヤーが勝ち上がり、2頭ともが暮れのG1を勝つなど、年々重要度が増してきている。
また、3歳オープンでも若駒SやエルフィンS、毎年ダートの一線級が集うヒヤシンスS、アネモネSや若葉Sといったクラシックのトライアル競走など、重要性の高い「16レース」が軒並み昇格を果たしている。
さらに古馬オープン競走では「47レース」が昇格と、大半のオープンレースがリステッド競走として扱われることになりそうだ。なお表記は「G1」や「OP」と同じように「L」が採用され、例えば従来「若駒S(OP)」や「ブラジルC(OP)」と表記されていたものが、2019年からは「若駒S(L)」や「ブラジルC(L)」といった表記に替わる。
「最近はターコイズSや葵Sのように、オープン競走の重賞昇格が目立ちますが『今後の重賞昇格はリステッド競走が基本線になる』というわけではなさそうです。
というのも、今回のリステッド競走昇格にはエミエールオータムダッシュ(新潟・芝1000m)やオクトーバーS(東京・芝2000m)といった歴史の浅いオープン競走も選ばれており、必ずしもレーティングが高いレースが選出されたというわけではないからです。
どうやら直近の重賞レースとの関係性や、同条件のオープン競走との兼ね合いなどが選考基準に含まれており、今後も場合によってはオープン競走からリステッド競走を飛び越えて、いきなり重賞になるレースも出てくるかもしれません」(同)
なお、生産者にとってのリステッド競走の最大の特徴は、仮に指定されたレースを勝てば、重賞競走と同じようにセリ名簿においてブラックタイプ(太字)で記載されることだ。これにより重賞では一歩足りない馬が、リステッド競走を狙って出走してくるケースも増えそうだ。