JRA勢の南関東クラシック「侵略」に待ったなし……中央の「大器」プロミストリープによる”異次元”の桜花賞制覇に地方競馬関係者から悲鳴
「この問題の根深いところには、中央競馬のこの時期にダートの3歳重賞がないということも挙げられると思います。
JRAとしても新たにダートの3歳オープン競走を増やすなど、充実を図ろうとする意思は感じられますが、オープンでは1着賞金が1800万円。中央の厳しい競争を勝ち抜いてこの賞金額では、2000万円の浦和の桜花賞や、4200万円の東京ダービーに関係者の心が傾いても仕方がないかと……。
南関東のクラシックがJRA移籍組にとって”ボーナスステージ”と化してしまっている現状を踏まえれば、中央競馬で戦う何らかの大きなメリット、もしくは厳しいルールがないと、今後もこの流れは止められないでしょうね」(同)
無論、理想は地方所属馬が中央移籍組と互角に争えるようになるまでレベルアップすることだ。しかし、そうなるまで待っていては、南関東クラシックの権威が完全に損なわれてしまうことは想像に難しくないだろう。それは当然、地方競馬のファン離れにも繋がる。
地方馬と中央馬による激戦はクラシック最終戦の交流重賞ジャパンダートダービーや、関東オークスで見ることができる。地方競馬ファンの楽しみは、桜花賞や東京ダービーといった”そこ”に至るまでの2冠で中央勢を倒し得る”地方代表馬”を見つけることにもある。
その楽しみが半ば奪われてしまっている現状には、やはり一抹の寂しさを覚えざるを得ないだろう。