JRAルメール「キセキ大暴走」に批判多数も……「チャレンジ精神」には価値がある?
24日に中山競馬場で開催された日経賞(G2)は、新星ガンコが2番手からの早め抜け出しで完勝。4月の天皇賞・春制覇に名乗りを上げた。
抜群の折り合いで勝利を手にしたガンコ。2着チェスナットコート、3着サクラアンプルールと、しっかりと折り合った馬が上位を占めた印象だ。トリッキーなコース形態だけに、道中の状況の読み、仕掛けどころが肝心なレースではあるが……。
早々に、まさに「早々に」仕掛けた馬がいた。1番人気のキセキ(牡4 栗東・角居厩舎)である。
レースは1周目の正面スタンドを通過する時点ではガンコが先頭に立ち、2番手ロードヴァンドールという展開に。1000m通過62.8とかなり緩い流れ。ラジオNIKKEIの実況がスローペースに言及したあたりで「それ」は起こった。
正面スタンド時点では後方に待機していたキセキが、ものすごい勢いで「マクリ」を披露。レース終盤ではなくまだ1000mを過ぎた時点ということで、中山スタンドからはどよめきが。
ここまでは「先行勢に取り付こうとしている」くらいにしか多くのファンも思わなかったに違いない。実際レースはかなりのスローペースで、鞍上C.ルメール騎手の”好判断”と見ることもできたかもしれない。
しかし、先行勢に追いついてなおキセキのスピードはまったく緩まず。向こう正面に差し掛かる頃には先頭のガンコを追い越し、なんとキセキの「単騎逃げ」となってしまったのだ。