JRAデムーロ「気遣い」の影に嬉しい悩み? オークス「どちらに乗るのか」
22日に東京競馬場で開催されたフローラS(G2)。オークスのトライアルであるこのレースを、M.デムーロ騎手が騎乗するサトノワルキューレ(牝3、栗東・角居厩舎)が見事に勝利。続いてパイオニアバイオが2着に入線し、この2頭が樫の舞台へのチケットをゲットした。
サトノワルキューレは最後方から競馬を開始。3コーナーから徐々に進出し、最後の直線を迎えた。多数の追い込み勢がいたものの、その中でも上がり最速33.4秒という別格の末脚を披露したサトノワルキューレがゴール手前で先を行くライバルたちを差し切って優勝。断然の1番人気に答えてみせた。
レース後に鞍上のデムーロ騎手はスタートが得意ではない馬なので、内枠を引いたことが引っかかっていたため「最初のコーナーでゴチャつかないか気になってたのでゆっくり運びました」と語り、さらに「2000mはこの馬には短いので、じっくりと脚をためました」と、すべて計算通りだったと渾身の騎乗を振り返った。そして「エンジンが掛かった時はとてもいい脚をもっています」と相棒の武器を称賛している。
これまでは先行策や早めの仕掛けを行うこともあり、比較的前で競馬を行っていたサトノワルキューレ。だが、今回の走りを見ると、大本番を前にして不得意なスタートの影響が少なく、自身の力が最も発揮できるスタイルに行き着いたようにも思える。
この勢いのまま、オークスの舞台に殴り込みをかけたいサトノワルキューレとデムーロ騎手。だが、このタッグは自身の成績を左右する大きすぎる問題を抱えているという。