世界最強エネイブル「凱旋門賞回避」可能性も? 参戦予定ラッキーライラックが「それでも絶望的」とされる”理由”
「ブックメーカー各社の前売りオッズの1番人気には、2017年英チャンピオンS(G1)で今年のドバイシーマクラシック(G1)2着ポエッツワードに7馬身差をつけて圧勝した『クラックスマン』が推されています。また英2000ギニーを勝利し、日本産馬初の英国クラシック制覇を成し遂げたディープインパクト産駒のサクソンウォリアーも有力視されている1頭。ほかにも強力なライバルたちが顔を揃えるでしょう。
実績では海外ライバルたちにはまだ及ばないラッキーライラックは、まずオークスで好走することが求められるでしょうね。今年から馬券圏内に入った馬には、ロンシャン競馬場で行われるヴェルメイユ賞(仏G1)の優先出走権と、レースの登録料、輸送補助が付与されることになり、日本の3歳牝馬にとっては凱旋門賞に臨む環境が今まで以上に整っています。ラッキーライラック陣営がヴェルメイユ賞を前哨戦にするかは不明ですが、海外での活躍を視野に入れるのであれば、まず国内G1戦でこれ以上つまずくわけにはいかないのは当然ですからね」(競馬記者)
父オルフェーヴルは2012、2013年ともに2着と涙をのんでいる。ラッキーライラックはオルフェーヴルの初年度産駒にして、初のG1ホース。秋に渡仏を果たし、父の無念を晴らすことができれば、これほどの「孝行娘」はいないだろう。
三冠馬の父ですらも届かなかった凱旋門賞優勝に向けて、ラッキーライラックの負けられない戦いが始まろうとしている。