オークス(G1)武豊マウレア「新脚質」で一気の頂点? 壁を超えるための「長所」
今週の5/20(日)に牝馬のクラシック二冠目、3歳牝馬の頂点を決めるオークス(G1)が行われる。桜花賞(G1)は1着2番人気、2着1番人気、3着3番人気と、終わってみれば実力通りの決着になった。ステップレースの忘れな草賞の1番人気が1着、トライアルレースのフローラS(G2)も1番人気が1着で、それぞれが期待通りの強さでオークスに向かい桜花賞組と対決する。だが、その2レースに比べて、桜花賞のレベルが高かった。
走破時計は1分33秒台だったが、前半34.5秒、2ハロン目は10秒台と早く、そのあと12秒台と落ち着くも、後半は急にスピードが上がり34.4秒と厳しいものであった。距離が延びても、やはり桜花賞1着〜3着の3頭で決まってしまうのだろうか?
「アーモンドアイ筆頭に、たしかに桜花賞の3頭はレベルが高い。ですが、力をまだ出し切れていない馬がオークスで激走するのは、よくある話です。昨年桜花賞12着から3着に巻き返したアドマイヤミヤビ、2016年にフローラS5着から3着に来たビッシュ、2015年に人気だったが桜花賞9着から2着に来たルージュバック、2014年に皐月賞11着から3着に巻き返したバウンスシャッセ、2013年に桜花賞10着から優勝を果たしたメイショウマンボなど、枚挙に暇がないほどです。今年のオークスでもそういった馬の激走はあるかもしれません」(競馬記者)
オークスの激走馬を見ると、やはり血統的な裏付けもある。燻っている潜在能力が、府中の広いコースで開放され、能力全開となるのだろう。今回、その能力が開放される可能性の高い馬は、一体どの馬なのか。
「アッと驚かせる激走を見せるとすれば、マウレアでしょう。2013年に桜花賞馬アユサンの妹で、これはなかなか面白い逸材ですよ。もしかしたらルーラーシップみたいに”遅咲き”なのかもしれませんが、オークスこそが開花させるチャンスかもしれません」(同記者)
マウレアを紐解きたい。2015年2月1日、下河辺牧場で生まれる。マウレアの血統は、父ディープインパクト×母の父ストームキャットであり、ディープインパクトのベストニックスと呼ばれている交配である。のちに落合幸弘氏がオーナーとなり手塚厩舎に入厩。当時の印象として手塚調教師は「姉のアユサンさんよりもディープインパクトに似ていて、動きが軽い。化ける可能性がある」と語っていた。