平安S(G3)テイエムジンソクに「秘策」あり!? ダート無敗の「怪物」グレイトパール打倒へ陣営の「思惑」を現場関係者が語る
一方、相手が無敗の”モンスター”でも、簡単に覇権を譲るわけにはいかない。テイエムジンソクが巻き返しに燃えている。
悲願のG1タイトルへ前走のフェブラリーS(G1)では2番人気に支持されたが、結果は12着。一昨年の12月以来、12戦ぶりに馬券圏内から脱落した。しかし、慣れない芝スタートや1600mという距離に加え、前半の半マイルが45.8秒というハイペースと敗因は明らか。スピード馬にハナを叩かれ、本来の逃げが打てないまま消化不良で終わってしまった格好だ。
あれから約3カ月。今回は仕切り直しの一戦となるが、ここでついに自身と同じように「次代のダート界を背負う大器」と評されるグレイトパールとの初対決を迎えた。
相手はダート無敗の上に、こちらは久々の大敗を喫したばかり。それも今回はこちらが58kgと相手よりも1kg重い状況だ。「2強対決」の一騎打ちとはいえ、人気面では大きなビハインドを背負うことになるのかもしれない。
無論、厳しい戦いになることは承知しているが、テイエムジンソク側にも好転する条件がいくつもあるようだ。現場の関係者が語っている。
「京都のダート1900mで勝利経験はないけど、あくまで本格化前の話。距離が延長されて序盤がゆったりできるようになったのは、自分のリズムで逃げたいこの馬にとって非常に大きいね。
陣営も前走の敗因は、序盤で速くなったハナ争いに馬がハミを取って付き合ってしまったことと明確に把握しているし、この中間はかなり折り合いを意識した調整が見られた。1週前にきっちり時計を出して、最終追いは軽くってのは好感が持てるし、今回は前走みたいなことにはならないんじゃないかな。関係者もグレイトパールを警戒しながらも『ウチのも、まともなら』とまんざらでもない様子だったよ。