リリーノーブル骨折……アーモンドアイ「歴史的強さ」に立ち向かった「最高レース」の代償?の声も
先日のオークス(G1)で2着に入ったリリーノーブル(牝3 栗東・藤岡厩舎)が、右前第一指骨の剥離骨折と判明した。全治3か月以上だという。
関係者は取材に「極々軽いもので、秋競馬には間に合います」と語っていたようだが、世代の「No.2」の離脱に心配の声が多くなるのも当然だ。
リリーノーブルはここまで阪神JF2着、桜花賞3着、オークス2着とG1ですべて馬券圏内に入る実力馬。負けた相手も衝撃的な二冠を達成したアーモンドアイと2歳女王ラッキーライラックのみであり、3歳牝馬「3強」の一角としての立場を有している。
特に、前走オークスでの走りは圧巻だった。道中3番手につける積極策で、直線では力強く早め先頭。「勝利」を狙ったまさに乾坤一擲の走りで「例年なら」樫の女王に輝いていたはずだ。川田将雅騎手の好騎乗に十分応えた形といえるだろう。
しかし、残念ながら今年は「別格の怪物」がいた。最高最上のレースを見せたリリーノーブルをあっさり捉えたアーモンドアイ。最後は流して2馬身の差をつけられてしまった。最高の作戦、最高のレースをした上での完敗は、あまりに残酷である。
「次は勝てるか? と聞かれれば誰もが口をつぐんでしまうようなレースでしたね。それほどまでアーモンドアイの強さが際立つ結果となってしまいました。
また、一部ではリリーノーブルが『アーモンドアイに勝つため、限界を超えた走りを見せた』とし、その反動で骨折したのではという意見も。真偽はわかりませんが、アーモンドアイに勝つにはそれくらいの走りが必要なのかもしれません。そう思わせるほどの内容でした。ただ、やはり『1強』ではつまらない。秋にまた元気な姿でアーモンドアイと激突してほしいですね」(競馬記者)
ベストな状態で、またアーモンドアイと……。ファンの多くがそう願っているはずだ。歴史的名馬への階段を登るアーモンドアイを止める第一候補として、完全復活を願っている。