キタノコマンドール屈腱炎発症……以前からの「兆候」とオーナーサイドの事情、そして「血筋」

「デビューから池江調教師は、脚元に負担をかけないようキタノコマンドールに無理させない調整をしてきました。強く追えない分、太めで出走となった皐月賞が5着。今年からダービー優先出走権が皐月賞5着までに広がっており、オーナーサイドは是が非でも日本ダービーに出走させたいと希望したのでしょう。『DMM』初年度からダービー出走となれば、今後の会員集めにも良い影響を与えますしね。この状況でダービー仕様にしなければならない池江調教師は大変だったと思いますよ」(同記者)

 日本ダービーに出走するため、太めだった馬体を絞らなければならない厩舎側は、一週前追い切りをウッドコースで一杯に、最終追い切りは坂路で強めに追うという調教に変えてきた。2週続けての強い追い切りはギリギリの選択であったが、結果的にはこれも脚元に負担をかけてしまった可能性が高い。

「クラブ馬はなかなかクラシック撤退はできないものです。それこそ皐月賞で惨敗したり、ケガしたりすれば、それを理由に成長を待つ策が取れるんですがね。

以前、サンデーレーシングのポルトドートウィユという馬も脚元がモヤモヤしていて、それでも騙し騙し、なんとか日本ダービーまで行きましたが、ダービー12着で惨敗し、屈腱炎を発症。長期離脱を余儀なくされました。

今回、キタノコマンドールの診断も全治1年以上とのこと。残念ですね」(同記者)

 思えば、姉のデニムアンドルビーも屈腱炎で長期離脱をしており、血筋という面もあるのかもしれない。

 今回こういう事態になり、秋以降のスケジュールが白紙となって大変残念ではあるが、引退という最悪の結果とはならずに済んだことは良かったか。ここはじっくりと成長を待って、来年のG1戦線に殴り込みをかけていってもらいたい。

関連記事

競馬最新記事

人気記事ランキング 23:30更新

競馬

総合

重賞レース特集
GJ編集部イチオシ記事
SNS