米クラシック3冠へジャスティファイ「超遅デビュー」の代償!? 「圧巻2冠」もベルモントS一筋縄ではいかないか
「3歳でデビューした馬が、ケンタッキーダービーを勝つのは1882年のアポロ以来、136年ぶりなんだそうです。まさに規格外ですね」(同ライター)
つづく2冠目、プムリコ競馬場で行なわれるプリークネスSに向かう。中一週という厳しいローテーションに加えて、馬場がまたしても不良。さらには、レース直前まで降っていた雨が止むと同時に霧が立ち込めてしまい、観客どころかジョッキーたちまでもが、視界不良の中、レースが行なわれた。
しかし、スタートからジャスティファイは、ケンタッキーダービー2着のグッドマジックと先行争い。2頭が後続を3馬身以上千切る展開。ラストの直線では、ジャスティファイがグッドマジックを競り落とし、迫ってきた後続もねじ伏せて勝利を飾った。
B.バファート調教師はこれでプリークネスS7勝目、クラシック14勝目となった。
残るは3冠目、ベルモントパーク競馬場で行なわれるベルモントSだけとなった。
「心強いのは、B.バファート調教師は、2015年にアメリカンファラオで37年ぶりに三冠制覇を達成しており、まさに”三冠請負人”です。
もしベルモントSを勝てば、史上13頭目の三冠馬となるだけでなく、1977年のシアトルスルー以来、史上2頭目の無敗の米国三冠馬が誕生するんですよ。それだけに注目が集まっているんです」(同ライター)
ところで、このベルモントSへ向かう馬たちの顔ぶれはどうだろう。
「ジャスティファイのライバルは、父•タピットを持つホフバーグです。ケンタッキーダービーは7着と不調に終わりましたが、今回十分に間隔をあけて調整が出来ており力は出せます。ベルモントSはタピット産駒と相性が良く3勝。当日の馬場も気になるところですが、悪化しなければ逆転に近いところにいるのはこの馬でしょう。
3番手は、ブラヴァゾ。父はオーサムアゲイン。前走ジャスティファイに食い下がり1/2馬身差の2着。D.W.ルーカス調教師はプリークネスSを得意とし4勝あげているので、一発逆転が狙えるのはこの馬でしょうね」(同ライター)
さて、肝心なジャスティファイの状態だが、かなり厳しいところではある。デビューが遅かったようにやっと体ができてきたところで、不良馬場のG1を2レース使い、3冠目のベルモントSの距離は2400m。さらには前走のレース後、M.スミス騎手が「最後少しつかれていた」と語り、中2週でどれだけジャスティファイの馬体を回復させられるかが鍵である。B.バファート調教師がアメリカンファラオで三冠を達成した手腕で、ジャスティファイを3冠へ導くことができるのか、注目である。