JRA中内田充正厩舎「選択ミス」? 高額良血ダノンファンタジー新馬敗戦の「後日談」
しかし計算違いが生じたのは、調教抜群で態勢万全のグランアレグリアが5Rに出走してきたことだった。離された2馬身差は縮まることもなく完敗であった。
「芝1400に使っていればダノンファンタジーは勝っていたのではないか。このあとすぐ勝てるだろうが新馬戦は一回きりだし」と関係者は悔しがっていたという。ライバルとの対戦を避け、レースを変えたものの、そこに出てきた素質馬に完敗。不運というべきかなんというべきか。
また、走破時計だけを見れば勝てそうではあるが、アカネサスのレース内容は濃かった。
「先行勢でインを走り、直線、他馬が最内を通るとアカネサスは驚いて外によれ、すぐ立て直して追うと前に進路がなくなります。他の馬ならこの時点で戦意喪失なんですが、アカネサスは非常にクレバーでしたね。
前が壁になり、少し外に出しながら追うと、外から上がって来た馬に蓋をされてしまい、前の馬と接触しないようデムーロ騎手が手綱を絞って走り続けます。残り100mでやっと前が開くと、デムーロ騎手のゴーサイン。アカネサスはグングン前に進出し、6頭をあっさり置き去りに。最後は前を行く1頭をアタマ差交わしてゴール。実質レースしたのはゴール前100mだけで、強いレースでしたよ。
もしここにダノンファンタジーが出てたとしても、どうだったでしょうかね」(同記者)
レース後に何を言おうとも負けは負け。2歳馬の伸びしろはまだまだこんなものではない。2017年セレクトセール1歳にて9000万円で落札した期待馬だけに、次こそ快勝をしてもらいたいものだ。