JRA「幻のダービー馬」フィエールマン重賞制覇に出陣……期待度最高の良血馬が能力を見せつける?
「スタートは出遅れ。後方で気合をつけたら掛かって行ってしまうし、チグハグな競馬でしたね。外目を走っていたし、超スローペースだったので、並みの馬ならこれでアウトになりますが、2番手で折り合うとフットワーク良くどっしりとした競馬に変化。やはり素材は一級品ですね」(現場記者)
まだ体質が弱いため続けてレースに使えず、2戦目は4月の500万下クラスの特別戦、山藤賞となった。中山の芝1800m。終始折り合い、直線合図を出すだけでどんどん加速していく。上がり最速の34.3秒の末脚は、追い込み馬の追撃に影をも踏ませず、2着に2馬身半差をつけての楽勝だった。
「2戦目でしたが、またもや出遅れ。しかし、2度目の騎乗となる石橋脩騎手は慌てずに安心して後方から競馬をしていました。前回道中に位置を上げていったら掛かってしまったので、今回は後ろのままで、きっちり折り合って走ってましたね。
3コーナー過ぎてから大外を回って位置を上げていき、4コーナーでは並びかけて直線へ。前走は反応悪かった直線も、今回は合図とともにスーッと加速。馬の手応えは良く、ムチも入れることなく突き抜けました。まだまだ余裕があり、この先どんな走りを見せてくれるのか、期待せずにはいられませんよ」(同 ライター)
鞍上の石橋騎手は「しまいは遊んでいた。本当のところ、まだ走っていない。大きな舞台にいける」とコメント。たった2戦しか走っておらず、レースレベルもそれほど高いものではないのだが、それを割り引いてもお釣りがくるほどの走りっぷりに、ファンも関係者も胸が踊った。
しかし、まだ体質が弱いため、当初予定していた5月の白百合Sを自重し休養。7月のラジオNIKKEI賞(G3)を目標に調整されてきた。