武豊×大魔神ブラヴァスに「2億3000万円」の刺客!?「伝説の新馬戦」ワグネリアンVSヘンリーバローズから1年、名伯楽の意地が今年も激突
トーセンカンビーナについて『BSイレブン競馬中継』のインタビューにそう答えたのは角居勝彦調教師だ。それもそのはず、本馬はセレクトセールで落札価格2億3000万円を記録した超良血馬である。
「素晴らしい身体、血統も血統ですし、素晴らしい馬だなと。身体の線は幼い感じを残したままなんですけど、レベルの高い馬と併せ馬をしても遅れません。素質は高いものを持っていると思いますね」
昨年、ワグネリアンに敗れたヘンリーバローズを管理していた角居調教師。本馬はその後、未勝利戦を馬なりのまま4馬身差で圧勝するも、体調不良によって長期休養。類稀なる素質を秘めながら、春のクラシックを棒に振ってしまった。師の言葉を借りるなら、昨年の角居調教師は「ダメな調教師」だったのかもしれない。
しかし、あれから約1年。厩舎期待の超良血馬のデビュー戦に師が選んだのは、中京の芝2000m。奇しくも友道厩舎の期待馬ブラヴァスのデビュー戦でもあり、角居厩舎にとってはリベンジを果たす機会が巡ってきた。鞍上には”エース”のM.デムーロ騎手を手配と、態勢は万全だ。
「こういう(2億3000万円の)馬ですから。クラシックに乗せてやらないと、元が取れない(笑)」
そんな冗談も飛び出すのは、自信があるが故か。実際に師が「レベルの高い馬と併せ馬をしても遅れない」「調教で仕上げに行かなくても、勝手に好時計が出る」と評するように、トーセンカンビーナは追い切りから超良血馬らしい動きを披露。あくまで追い切りだけを見れば、まだ幼さを見せているブラヴァスを上回っているようにも見える。