JRA藤田菜七子騎手「最強エージェント解約」の真相? 上昇志向から「身の丈」に……競馬界のアイドルを襲ったエージェント事情
記者の話によると契約解除を申し出たのは、やはり藤田菜七子騎手サイドの可能性が高く、どうやら「金銭面を含めた契約上の問題」だとか……。
というのも「騎手の出世は、エージェント次第」といわれる昨今、当然ながら腕利きのエージェントは何よりも重宝される時代だ。そうなると必然的に有力エージェントの「仲介料」が、高騰の一途を辿るのは想像に難しくない。
「有力なエージェントと契約すれば、強い馬に乗る機会が増えると共に、必然的に多くの賞金を得ることができます。すると、当然ながらエージェントの報酬も比例して増えるわけで……。戸崎騎手や内田騎手と契約する中村氏も、その例外ではありません。
例えばあくまでウワサ程度ですが、岩田康誠、福永祐一騎手などと契約しているエージェントの代表格・小原靖博氏は2000万円を優に超える収入があったとか……。その金のほとんどは雇い主の騎手が支払っているわけで、成績に応じた歩合制ならまだしも固定された月額となれば、見合った成績を残せないと負担は相当厳しいものになるでしょう」(同)
以前は「少しでも有力なエージェントを」と各騎手も躍起になっていたが、エージェントの報酬が高騰した今では「身の丈にあったエージェント」と契約しなければ、逆に身を亡ぼすことにもなりかねないというわけだ。
中村氏が競馬界でも指折りのエージェントであることは誰もが認めるところだが、藤田菜七子騎手にとっては戸崎騎手が59勝、内田騎手が43勝している中で、自身が10勝ではやはり物足りない。見習い騎手だけに契約上の酌量もありそうだが、この成績では釣り合わなかったということだろうか。
飛躍の起爆剤となった最強エージェントは、同時に”もろ刃の剣”だったということか。