JRA「泣きの厩舎」は狙い目? 函館記念サクラアンプルール「メインは札幌記念」でも侮り禁止
7月15日、夏競馬の名物レースのひとつであり、サマー2000シリーズ第2弾の函館記念が開催される。7月8日に行われたサマー2000シリーズ第1弾の七夕賞は11番人気、4番人気、12番人気の決着で大波乱になった。函館記念も波乱傾向が強いレースであり、どんな結果が待っているのだろうか。
函館記念の3連単は昨年が91万円、一昨年が23万円、3年前が12万円という高配当で、過去10年1番人気は勝ったことがない。しかし、優勝した馬はいずれも2~5番人気の馬だ。そこで、1番人気にはならないものの2~5番人気にはなりそうな2枠3番サクラアンプルール(牡7歳、美浦・金成貴史厩舎)に注目してみる。
サクラアンプルールは、知名度で言えばカデナやブレスジャーニーに劣る。しかし、この2頭は最近の成績が芳しくない。昨年の札幌記念を制したサクラアンプルールは、ハンデ頭でもあり実績ナンバーワンと言っていい。
ところが、泣きで有名な金成厩舎陣営からは、重いハンデ、休み明けは苦手といった理由で「狙いは次の札幌記念(G2)」といった声も聞こえてくる。だからといって、この函館記念でサクラアンプルールが好走する可能性はないのだろうか。
サクラアンプルールが頭角を現したのが昨年の中山記念。勝ったのはネオリアリズムで、次走の香港クイーンエリザベス2世カップも制する。6歳にして、ようやく初重賞挑戦となったサクラアンプルールは、このレースで8番人気ながらネオリアリズムから0.1秒差の2着になる。
その後、サクラアンプルールはG1に昇格した大阪杯でキタサンブラックの13着、函館記念で9着と敗れるものの、札幌記念を6番人気で優勝する。極悪馬場だった天皇賞秋とスワーヴリチャードの内側への斜行をくらった有馬記念の大敗は勘定に入れなくてもいいだろう。
今年のサクラアンプルールは、始動戦の中山記念はウィンブライトの4着(0.2秒差)、続く日経賞はガンコの3着(0.2秒差)と、持ち前のしぶとさと切れ味を発揮している。サクラアンプルールにとって、芝2000メートルは10戦3勝、2着1回、3着1回と、最も相性のいい舞台だ。今回の函館記念のメンバーであれば、サクラアンプルールが勝っても何ら不思議はない。