JRA菊花賞馬候補? 500万下のレースと侮るなかれ。注目ミスティックグロウが登場!
走破タイム2:00.3、1000m通過61.7、とかなりのスローな展開ではあったが、3回東京1日2日の全芝レースで、なんと同馬が上がり最速、3F33.0。ほぼサラブレッドの限界値の切れ味だ。これも父オルフェーヴルの血が成せる技だろう。
レース後、鞍上の吉田隼人騎手は「まだ物見をしたりと幼いが、直線で外に出して追い出すと凄くいい脚を使って差し切ってくれた。まだ課題は色々とあるが、あれだけのパフォーマンスを見せてくれるのですから、いいポテンシャルを持っている馬だと感じた」とコメント。「また乗せて下さい」と言わんばかりの絶賛ぶりだ。
そして、デビュー戦から約2ヶ月、今週末の8月11日に、ミスティックグロウが古馬混合戦で昇級に挑む。鞍上は横山典弘騎手。鋭い競馬ファンなら土日の出走表を見て、少し違和感を感じないだろうか。日曜は札幌でエルムS(G3)に騎乗の横山典弘騎手だが、土曜に新潟競馬場で騎乗する。騎手なら土日で別競馬場での騎乗はよくある事なのだが、騎乗依頼も多いだろう大ベテランの横山典弘騎手をして、同日の騎乗は1R(ショウナンガナドル)、11R(アンブロジオ)と8Rの同馬、3頭のみ。如何にも同オーナー所属の2頭が横山典弘騎手にとって重要な位置づけの馬としているのか、思惑を感じずにはいられない。
そして、8月5日のレースで落馬負傷(腰椎骨折、頭部打撲)した前走騎乗の吉田隼人騎手の乗り替わりと一見思える。だが、実は陣営は8月に入ってすぐ、横山典弘騎手に騎乗依頼をかけている。陣営のこのような鞍上の段取りを鑑みても「ここはただの通過点」、秋の大舞台に備え、大一番に強い鞍上確保に思えてはこないだろうか?
500万下のレースと侮るなかれ。6月デビューの遅れてきた大器が、よもや、後の菊花賞馬?、新潟競馬場の500万下レースで激走の画が浮かぶ。そんな先々が期待される一頭に注目してもらいたい。