【北九州記念(G3)展望】武豊ダイアナヘイローの連覇を阻む!?軽ハンデを活かした3歳馬の台頭は?
19日(日)の小倉競馬場ではサマースプリントシリーズ第4戦となる北九州記念(G3)が行われる。サマースプリントシリーズも終盤となりタイトル争いの行方も気になるところだが、今年は連覇を目指すダイアナヘイローに注目が集まりそうだ。
昨年4連勝でこのレースを勝利し初めての重賞制覇を飾ったダイアナヘイロー(牝5、栗東・大根田厩舎)は、連覇を目指しての出走となる。前走の函館SS(G3)では1枠2番の絶好枠に入ったが、スタートで後手を踏むと持ち味の先行力を活かせないまま中団を追走。直線でも前が壁となり脚を余す結果に終わり9着に敗れたが内容からは参考外としていいだろう。近走の成績では高松宮記念(G1)やスプリンターズS(G1)での2桁着順などもあるが、3走前の阪急杯(G3)を勝利し重賞2勝目をあげているようにG3に戻れば有力な存在なのは間違いない。斤量の55.5㎏は多少見込まれたがベストな条件となる1200m戦、3戦2勝の小倉競馬場、得意とする暑い時期のレースとなれば克服は十分に可能なはずだ。また、乗り慣れている武豊騎手が引き続き騎乗する点も心強く、連覇に向けての条件は揃ったと言えそうだ。秋に控える大舞台へいい形で向かうためにも何としても結果を残したいレースとなる。
そんなダイアナヘイローの連覇を阻む存在となりそうなのが3歳馬たちだ。
新設重賞の葵Sを勝利したゴールドクイーン(牝3、栗東・坂口厩舎)はスピード能力が優秀だ。注目度の高くなかった2走前の葵S(重賞)であったが、好スタートから先手を奪うと決して楽ではないペースであったがそのまま押し切り、見事に逃げ切り勝ちを収めた。前走のバーデンバーデンC(OP)でも積極的に押していくとあっという間に先頭をキープし自分の形に持ち込んだ。最後は馬場の良い外目を伸びてきた馬に僅差で捕まってしまったが、古馬との初対戦でもしっかりと持ち味を発揮したことは評価できそうだ。デビューはダート戦という馬だが芝のレースは4戦し、3着以下の成績が1度もない器用なタイプ。昨年の夏には同じコースでの開催だったフェニックス賞(OP)を快勝しているだけに、相手関係がさらに強化されるレースとなるが一発があってもおかしくはない。
小倉競馬場の1200m戦では3戦1勝2着1回と抜群の成績を残すラブカンプー(牝3、栗東・森田厩舎)も面白い存在。前走のアイビスサマーダッシュ(G3)は古馬の一線級との初対戦だったが2着を確保しているように、重賞で戦えるだけの力はありそうだ。斤量が51㎏で出走できることは非常に有利となりそうで、初めての重賞制覇も十分に狙える。ここで優勝することができればサマースプリントシリーズのタイトルにも大きく近づくことになるだけに、非常に重要なレースとなるだろう。
小倉2歳S(G3)を勝利しているアサクサゲンキ(牡3、栗東・音無厩舎)も有力な3歳馬の1頭だ。2走前の葵S(重賞)は出遅れてしまい後方からの競馬となる苦しい展開。最後は追い込んで5着になるも人気を裏切る結果に終わってしまった。前走のCBC賞(G3)でも大外枠からの発走で後方からの競馬を強いられると、直線で末脚を伸ばしたが4着と結果の出せないレースが続いている。それでも、本来の先行する競馬でなくとも大崩れしていないことを考えれば相当な能力の持ち主だろう。今回も外目の枠からの発走となるが先行する競馬が出来れば勝利することも可能なはずだ。
このほか、前走のアイビスサマーダッシュ(G3)を勝利してサマースプリントシリーズランキングトップのダイメイプリンセス(牝5、栗東・森田厩舎)や、CBC賞(G3)で重賞初勝利を上げたアレスバローズ(牡6、栗東・角田厩舎)には重賞連勝のほかにシリーズのタイトルがかかる大事なレース。
サマースプリントシリーズも終盤を迎え、ランキング上位の馬がこぞって出走する今年の北九州記念(G3)はどのような結果となるだろうか。連覇を目指すダイアナヘイローに挑む3歳馬の活躍にも注目したいレースは19日(日)15時25分に小倉競馬場で発走予定となっている。