JRA菊花賞「3000m無意味さ」に呆然……最後まで動かないままルメデム劇場に”無抵抗”だった日本人騎手
「動かない……まったくここまでは動きのない展開」
21日に京都競馬場で行われた菊花賞(G1)は、C.ルメール騎手のフィエールマン(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)が優勝。最後の直線でM.デムーロ騎手のエタリオウとの壮絶な叩き合いを制し、17年ぶりの関東馬優勝に導いた。
まさに「ルメール時代」の到来を告げたような勝利だった。
ルメール騎手はこれで先週の府中牝馬S(G2)から秋華賞(G1)、富士S(G3)、そして菊花賞と重賞騎乗機会4連勝。特にこの秋はアーモンドアイで牝馬三冠を達成するなど、重賞9勝と絶好調。G1勝利も5勝目と年間最多記録にあと1と迫った。お手馬のラインナップを考慮すれば、記録更新も視野に入って当然だろう。
今回の勝利もゴール直後はエタリオウに競り負けたと思い、デムーロ騎手に「おめでとう」と言ってしまったようだ。そんな大接戦を制したのも、今のルメール騎手の神通力たる所以か。対するデムーロ騎手も、大レースでの勝負強さを見せつけたミルコらしい騎乗だった。
しかしその一方、”ルメデム劇場”を難なく許してしまっている多くの日本人騎手には、一抹の寂しさを覚えたファンも少なくなかったようだ。現地の記者が語る。
「いや、”お行儀の良いレース”でしたね。3000mという長丁場でしたが、最後の直線を迎えるまでほとんど動きなし……。レースを観ていたファンから『これ、2周回る意味あるの?』という声も聞かれました。
はっきり言ってルメールとデムーロ騎手以外の騎手は、ほぼ無抵抗のままやられたという印象。『長距離戦は騎手の駆け引きが魅力』なんて時代はもう終わったのかもしれません」(競馬記者)