JRA「超良血」サートゥルナーリア圧勝劇に三冠馬誕生の予感!? 歴史的名牝シーザリオ最高傑作へ一族の「宿命」との闘い
「現役時に日米でオークスを勝つなど、今でも最強牝馬の一角に名を連ねているシーザリオですが、ついに最高傑作が誕生したのかもしれません。以前からサートゥルナーリアは、G1を勝った兄エピファネイアのパワーや、リオンディーズの切れ味など、兄弟の良いところばかりを受け継いでいると評判でしたが、今日はまさに底知れない走りでした。
他の馬は『相手が悪かった』と諦めるしかないでしょうね。2着馬に騎乗していたルメール騎手も『勝った馬が強すぎた。この馬も良く伸びたが、勝った馬はもっと伸びていた』と嘆いていましたよ。順当に行けば、来年のクラシックで主役を張れる逸材だと思います」(競馬記者)
今回の勝利で賞金を加算できたことも含め、来年のクラシックに向けて大きく展望が開けたサートゥルナーリアだが、現時点で「課題」があるとすれば、やはり距離か。
母がオークス馬で、兄のエピファネイアは菊花賞馬。決してスタミナに欠ける一族ではないが、菊花賞馬の兄がシンボリクリスエス産駒であることに対して、2歳王者ながら皐月賞や日本ダービーで敗れたリオンディーズはキングカメハメハ産駒。そして、サートゥルナーリアは、その”キンカメ”の血を受け継いだ歴史的スプリンター・ロードカナロアの産駒だ。
今年、牝馬三冠を達成したアーモンドアイを輩出するなど、早くもトップ種牡馬の仲間入りを果たしているロードカナロアだが、産駒はやはりマイル前後での活躍が目立つ。もう1頭の代表産駒にあたるステルヴィオは日本ダービーで敗れた後、秋は菊花賞ではなく1800mの毎日王冠(G2)に出走している。
「父がスピード型であることもそうですが、この一族は何といっても気性面が課題です。エピファネイアもリオンディーズもG1こそ勝ちましたが、極めて高いパフォーマンスを持ちながら常に気性難と闘った馬。もし大人しい気性なら『もっと多くのG1を勝っていたはず』と評価する関係者は少なくないですね。