武豊2018年「G1初勝利」は阪神JF(G1)シェーングランツで!? 姉ソウルスターリングを超える末脚が「弱点」になる理由
ただ、記者からは「心配なところもある」とのこと。というのも、アルテミスSと比較すると、阪神JFは追い込みが決まりにくいレースだからだそうだ。
アルテミスSが2012年に創設されて以来、過去6頭の勝ち馬すべてが阪神JFに出走しており、その成績は【1.1.1.3】。昨年のラッキーライラックが勝利し、2年前のリスグラシューが2着、2014年のココロノアイが3着。馬券圏内率50%なら、決して悪い数字ではない。
しかし、アルテミスSの内容に注目するとラッキーライラック、リスグラシュー、ココノアイはいずれも中団より前から競馬している。
その一方、阪神JFで着外に敗れた3頭の内、2頭が今年のシェーングランツのように豪快な追い込みでアルテミスSを勝った馬だった。
2016年のデンコウアンジュが2番人気、コレクターアイテムが1番人気でそれぞれ敗れており、人気が予想されるシェーングランツもあまり長い直線を信頼し過ぎると、思わぬ”落とし穴”にハマってしまう可能性もありそうだ。
だが、シェーングランツに追い込み以外の競馬ができるのかは、やや疑問だ。
武豊騎手は前走「ゲートの出は良くなくて、自分から進んで行かなかった」と振り返っており、藤沢調教師も「前向きな姉のソウルスターリングと違って、慎重な所があります」とコメント。ペースの遅い1800m戦の未勝利戦では早めの競馬ができたが、一線級が集うマイル戦で同じことができるかは「未知数」といえるだろう。
「開幕1カ月で迎えるアルテミスSと、開幕2週目の阪神JFでは馬場コンディションにも違いがあります。実は先週の日曜日、武豊騎手は阪神で騎乗していたんですが、メインレースで単勝1.7倍のクリノヤマトノオーに騎乗して追い込んだ結果、まったく差を詰められずに10頭中9着に敗れています。