東京大賞典(G1)JRA3歳「第2の男」オメガパフューム! 3歳G1競走5連勝も十分あるか
12月29日、大井競馬場で東京大賞典(Jpn1、ダート2000メートル)が行われる。秋競馬は3歳馬旋風が吹き荒れた。ここでの3歳有力どころ、オメガパフューム(牡3歳、栗東・安田翔伍厩舎)の可能性について検討しよう。
オメガパフュームの前走はチャンピオンズC(G1、ダート1800メートル)、結果は5着。レースを振り返ってみる。3番手を進んだルヴァンスレーヴが楽勝、先行策のサンライズソアが3着、逃げたアンジュデジールが4着だったように、基本的にはスローペースの前残り競馬。ところが2着は道中最後方にいたウェスタールンド。4角で各馬が外に膨れ気味にスパートする中、この馬だけが最内を突いて伸びてきた。
オメガパフュームの鞍上C.デムーロ騎手は、直線に向くと馬場の真ん中に持ち出して追いはじめようとするが、前が開かない。結局もうひとつ外に出してから追いはじめる。前記1~4着馬には2馬身半差をつけられたが、展開的に絶望的な位置からのスパート。上がり3Fこそ速くはないが最後の1Fは速かった。実際、6着サンライズノヴァ、7着ノンコノユメ、8着ミツバとのタイム差のない接戦を制している。
チャンピオンズCで初めて馬券圏内を外してしまったが、オメガパフュームの末脚には安定感がある。それは、ルヴァンスレーヴの2着だったジャパンダートダービー(Jpn1、ダート2000メートル)、ケイティブレイブの2着だったJBCクラシック(Jpn1、ダート1900メートル)でも証明されている。
父スウェプトオーヴァーボードはエンドスウィープの後継種牡馬として導入された。スウェプトオーヴァーボードの代表産駒と言えばレッドファルクス。短距離向きではある。ただし、たとえば今年のステイヤーズS(G2、芝3600メートル)を制し、有馬記念(G1)に出走したリッジマンの父でもある。
エンドスウィープがジャパンC(G1)を勝ったアドマイヤムーンを出しているように、スウェプトオーヴァーボードも母系次第で距離に融通が利きそうだ。オメガパフュームの母の父はゴールドアリュール。サンデーサイレンス系の日本最強ダート血統だ。祖母の父はロベルト系のリアルシャダイ。母系からは距離が伸びての不安はない。