JRAホープフルS(G1)ニシノデイジーVSサートゥルナーリアは「宿命」の対決!? 伝説のクラシックから20年……セイウンスカイVSスペシャルウィーク再び!
28日に中山競馬場で行われる新2歳王者決定戦ホープフルS(G1)。
今年は「超大物」とウワサされるサートゥルナーリアを一体誰が止めるのかといった下馬評になっているが、その筆頭候補にいるのが実績No.1のニシノデイジー(牡2歳、美浦・高木登厩舎)であることは間違いないだろう。
それにしても今年のホープフルSの中心を彩るのは、何と対照的な2頭だろうか。
サートゥルナーリアは史上唯一の日米オークスを制したシーザリオを母に持ち、菊花賞(G1)とジャパンC(G1)を勝ったエピファネイア、朝日杯フューチュリティS(G1)を勝って2歳王者に輝いたリオンディーズらを兄に持つ、絵に描いたような超良血馬。出身は当然、今年JRAのG1・15勝と”天下”のノーザンファームである。
デビュー戦からG1ハンターのM.デムーロ騎手が手綱を執り、それぞれ単勝1.1倍、1.2倍という圧倒的な支持の中、風格すら感じられるスケールの大きな走りで2戦2勝。普段の調教でも、2歳馬離れした動きで先輩たちを圧倒し、まるで生まれ持っての「エリート」であるかのような底知れぬ存在感を放っている。
それに対し、ニシノデイジーは曾祖母に桜花賞馬のニシノフラワーがいるものの、曾祖父セイウンスカイ、祖母ニシノミライ、母ニシノヒナギクはいずれも本馬と同じ西山牧場に出身馬である通り”西山茂行ブランド”の結晶のような存在だ。
率直に述べて決して良血馬とは言えず、主戦の勝浦正樹騎手は2007年以来11年ぶり、谷川牧場も2009年以来9年ぶりのG1制覇が懸かっている。サウンドトゥルー、スノードラゴンと王道からは外れたダート、スプリントのG1馬を手掛ける高木登厩舎であることも”渋さ”に拍車を掛ける、絵に描いたような「叩き上げ」である。実際に重賞連勝は単勝28.2倍と38.4倍の下馬評を覆してのものだ。