JRA「短距離王」ファインニードル引退。ダーレーの「思惑」と不完全燃焼の香港

※ファインニードル/『競馬つらつら』より

 2018年のJRA賞・最優秀短距離馬に選出されたファインニードル(牡6歳、栗東・高橋義忠厩舎)の引退が発表された。

 一昨年はセントウルS(G2)を制するなどスプリント戦線で頭角を現したファインニードル。昨年はその能力がついに開花し、シルクロードS(G3)、高松宮記念(G1)、セントウルS(G2)、そしてスプリンターズS(G1)を勝利。春秋スプリントを完全制覇するなど国内4戦を無敗で終えていた。

 高橋義忠調教師は「スポーツ報知」の取材にもう少し走りを見たかったと語ったものの、「昨年の日本では無敗で結果を出したということで、最終的には(馬主の)シェイク・モハメド殿下が決断されました」と引退の経緯を語った。ダーレーとしても有能な種牡馬を欲している証明かもしれない。

「国内では無敗だったファインニードルですが、昨年2度、香港のスプリントG1で敗れています。

 初戦のチェアマンズスプリントは初の海外遠征の影響で馬体が14kgも減るなど体調管理に失敗。レースでも出遅れて4着に終わりました。

 そして、2度めの香港スプリントは鞍上の川田将雅騎手も状態には太鼓判を押していたものの、地元馬がまさかのゲート入りを拒否。ファインニードルは長時間ゲートの中で待たされることになりやる気を失い、いつもの切れ味鋭い末脚は不発。8着に敗れました。

 このレース後に高橋義調教師も来年の挑戦も示唆していました。今年こそ、香港G1を戴冠する姿を見ることができると思っていたので、引退は残念ですね」(競馬誌ライター)

 9日に登録を抹消される予定のファインニードルは、今後ダーレージャパンスタリオンコンプレックスで種牡馬入り。多くの産駒を誕生させてもらいたい。

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