JRA「5歳の意地」ムイトオブリガード真の力? 日経新春杯(G2)で強豪4歳に”大人”見せつける
13日に行われる日経新春杯(G2、芝2400メートル)では明け4歳馬に注目が集まりそうだ。しかし、5歳馬以上の強豪も。かなり人気もしそうな5歳馬、ムイトオブリガード(牡5歳、栗東・角田晃一厩舎)について検討する。
ムイトオブリガードは若々しい馬体をしたきれいな馬だ。パドックでも落ち着いた雰囲気で重厚感のある歩き方をする。パドック派ならば、馬を見ただけで手を出したくなってしまうだろう。前走のアルゼンチン共和国杯(G2、芝2500メートル)では準オープンを勝ったばかりの身ながら、1番人気に支持された。勢いのある馬がいなかったこともあるが、素質が高く評価された。
レースはウインテンダネスが逃げ、900メートル通過56秒6というスローな流れ。ウインテンダネスが直線半ばまで粘ったが、後続が横一線となって追い上げてくるヨーイドンの競馬。5、6番手にいたパフォーマプロミスが抜け出し、7、8番手にいたムイトオブリガードもよく伸びたが3/4馬身及ばなかった。ムイトオブリガードの上がり3Fは最速の32秒5、パフォーマプロミスが32秒6。道中の位置取りが勝ち負けの差になったとも言える。一流馬のいない重賞ならば通用する能力は見せた。
デビューしたのは2016年10月、芝の新馬戦(1800メートル)。2着だったが、翌2017年の2戦目からはダート戦を走る。芝適性に問題があったからではなく、脚元がモヤモヤしていたからだ。ダート初戦となった未勝利戦(1800メートル)こそ勝ったものの、2017年いっぱいはダート戦を走り2勝目は上げられなかった。
脚元の不安がなくなり昨年から芝のレースを走ると、本来の能力を発揮して4勝を上げ、アルゼンチン共和国杯に挑戦した。それ以来のレースとなるこの日経新春杯で重賞初制覇に挑む。角田調教師のコメントは「前走は後方からだったので仕方がない。それでも昇級戦で重賞2着ならここでも通用する力はある」「冬場はいいタイプで立ち回りひとつ」「もともと走る馬なので期待している」と、なかなか強気。
1週前追い切りは栗東・CWで6F80秒6-1F11秒9。馬なりで好タイムを出している。調子も良さそうだ。