JRA「5歳の意地」ムイトオブリガード真の力? 日経新春杯(G2)で強豪4歳に”大人”見せつける
父ルーラーシップはG1馬を量産するタイプではないが、コンスタントに活躍馬を出していきそうだ。長目の距離も合っているだろう。昨年はジャパンC(G1、芝2400メートル)2着のキセキ、オークス(G1、芝2400メートル)2着のリリーノーブルなどが活躍した。また、祖母は名マイラーのシンコウラブリイだが、シンコウラブリイの母ハッピートレイルズの系統からは距離をこなす馬も出ている。たとえば近親にオークス2着のチェッキーノがいるのも心強い。
ただし、ムイトオブリガードには未知の部分も多く、それだけにいくつか課題もある。1つはアルゼンチン共和国杯はレベルの高いレースではなかったため、更にパフォーマンスを上げる必要があること。
もう1つは昨年は東京コースに的を絞って使ったため、京都コースに対応できるかどうか。これについて角田調教師は「ゆったりとした競馬の方がいいと思うので、舞台はいいと思う」と語っている。これは大箱コースの方が合っているという意味だろう。とはいえ京都の芝は2度しか走っていない。
また、京都の2400メートル(外回り)はスローペースになる傾向があり、上がり勝負になりやすい。事実、上がり勝負となったアルゼンチン共和国杯ではパフォーマプロミスに負けている。これについては角田調教師が「立ち回りひとつ」と言うように、鞍上川田将雅騎手の腕に期待がかかる。
これらの課題を克服できれば遅れてきた素質馬ムイトオブリガードが4歳馬のメイショウテッコンらを打倒することも可能だろう。万全のデキで臨んでくれば、持てる能力が明らかとなる。