武豊「ロマン100%」インティ繋いだメジロマックイーン……約30年ぶり、形を変え新怪物と「頂点」へ
今回の勝利で、一気にフェブラリーS(G1)の最有力に躍り出たインティ。とはいえ体質の弱さが常につきまとう馬。5歳にしていまだ7戦なのも、一昨年の2勝目から復帰まで11カ月の休養があったからこそ。現在も陣営は慎重に慎重を重ね、レースに出走させている。メジロ牧場の場長として数々の実績を積み上げた武田氏の思いもまったく同じはずだ。
ちなみに、インティの母キティも武田氏の所有馬で、そこからの配合でこの「新怪物」を生み出したわけだ。かつてのメジロアサマ、メジロティターン、メジロマックイーンの「天皇賞父子三代制覇」を思わせるロマンがある。父子三代制覇を成し遂げた背にも、武豊騎手がいたのだ。
数十年の時を越え、かつての「名コンビ」が形を変えて、競馬界に帰ってきた。武豊×インティには、薄らぎつつある競馬と人の「ロマン」が凝縮されている。