パチンコ成功に導いた「超発明」……「負けたら終わり」のスリルが魂に火をつける!!

　当時は5回リミッターの呪縛から解き放たれる規則改正の直後で、大当り確率が1/479と500分の1に迫るものとなっていたために突然時短でもこの連チャン性と出玉感を実現できたのである。

　もちろん、スペックのメリットばかりを享受できるものではない。500分の1を引き当てながら、初当りが突然確変で確変中に即座に突然時短を引いてしまうという地獄のコースも存在する。かくいう私が初打ちの初当りでこのパターンを食らい、新台導入初日、連チャンと出玉に沸き、これから訪れる輝かしいパチンコの未来に狂騒している周りの喧騒をよそに鬼のような顔をしながらハンドルを握っていたものである。

　ちなみにのめり込みや依存症対策を重んじる業界の流れも踏まえ、今の機種は突然系大当りの連鎖で大当りをしても出玉が得られずに確変が終了してしまうような事態に陥らない配慮がなされている。

　さて、この「バトルシステム」。仕組みはもちろんだが、演出的要素が業界にもたらした影響は計り知れないのは承知の通り。確変や連チャンモードにおいてバトル形式の演出を見ないことはない。

　当然、内部的な構成はSTであったり転落抽選であったり混合機であったりと様々であるが、演出としてのバトル要素はもはや必要不可欠である。「バトルシステム」の最大の功績は「戦い」がパチンコの演出と極めて親和性が高いことを発見できた、演出面にあるかもしれない。

（文＝大森　町男）