パチンコ『リゼロ』『ユニコーン』などの「3000発システム」ってどんな仕組み？ 最大出玉ダウン”P機の逆襲”が大量出玉時代を生み出した！

クセ強スペック研究所「3000発大当り」の仕組み

　1500発の大当りを2回連続で繰り出すことによって「3000発大当り」を実現させたP機。CR機ではMAX2400発が可能だった最大出玉を規制されたことで「出玉のショボさ」を払拭するために、という側面もあるだろう。

　この大量出玉フラグはファンの支持を得たこともあり、その出玉性はますます加速し、メガヒットとなった3000発が連チャンする『P Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかりver.』や最大4700発の振り分けが存在する連チャンモードを搭載した『Pとある科学の超電磁砲』など、規格外の出玉感を体験できるマシンが続出している。

　超最新の機種でも「4500発スタート（P大開王）」や「最大9000発を含む6000発オーバーの振り分けがあるRUSH（Pシティーハンター 俺の心を震わせた日）」など、大量出玉の進化は留まることをしらない状況だ。

　しかし、なぜこういった一度の大当りで複数セット分の出玉を獲得することができるのだろうか。大当り2回分以上の出玉フラグがある『Pとある科学の超電磁砲』で確認していこう。

『超電磁砲』の右打ち中は普図抽選により機能している。普図とは「普通図柄」のことで、電チューの開放に関する抽選をしているということになる。確変中に液晶の端で○×が高速変動して○が停止すると電チューが開放するアレだ。

　つまり、普段はサブ的に小デジでこっそり行われている抽選を液晶のメインで派手に展開しているのである。

　で、その普通図柄に当選するとどうなるか。電チューのロング開放が発生し、電チューに玉が入賞する。このとき、電チュー抽選、いわゆる特図2は1/1の確率になっており、入れば当る状態。

　ただ、これだと1回分の大当りにすぎない。なので、複数回の大当りを発生させるために保留機能が付け加えられているのだ。『超電磁砲』の場合だと保留は2個。当該と合わせて最大で3回の大当りを生み出す計算になる。

　これを応用すると保留4個もたせた場合、当該含めて5回になり、1500発なら最大7500発まで出玉を計上できる。『シティーハンター』は9000発もあるようなので、さらにもうひと工夫がなされているのであろう。

　ちなみに、初回でP機のマックスとなる1500発以上の出玉を獲得できる仕組みは普図とは異なる仕組み。細かい仕様に差異があるかもしれないが、3000発でいえば、1500発大当り＋次回大当りが濃厚となる時短のセットが基本。

『Pルパン三世 2000カラットの涙』は、10ラウンドを引くと1500発を獲得した後に10000回転の時短に突入。右打ち中の大当り確率は1/39.6なのでほぼ次回大当りを引き当てられる。そして、右打ち中はオール1500発。これで合わせて3000発となる。

　人気の『Pフィーバー機動戦士ガンダムユニコーン』の場合は少し事情が違い、1500発大当りを引くと10000回転の時短が付与されたうえで転落抽選に255回のリミットが搭載され、255回までなら転落抽選を引いても電サポが終了しないようになっているのである。

　で、『P大開王』の4500発スタートだが、小当りリミットなしでスタートさせ、2回目は電サポあり状態なのでロング時短の小当りリミットあり、3回目は小当りリミットで非電サポ状態となり通常のRUSH状態になる、といったところだろうか。

　とにかく、最大出玉フラグを更新し続ける大量出玉スペックマシン。現代パチンコのトレンドに追従しているだけに思われるかもしれないが、開発者の創意工夫と情熱が新たなパチンコの可能性を創出するのである。