JRA【フローラS(G2)展望】打倒デアリングタクトへ「超大物」スカイグルーヴ登場! ブラストワンピース妹も虎視眈々

 26日(日)、東京競馬場ではフローラS(G2)が行われる。2着までにオークスの優先出走権が与えられ、牝馬クラシック第2弾につながる重要な位置づけの一戦だ。

 フローラS組のオークス制覇は過去10年でサンテミリオン(2010年、アパパネと同着)だけだが、2着4回、3着4回と、オークスでたびたび好走馬を出している。その複勝率19.6%は桜花賞組の20.3%と遜色なく、例年レベルの高い戦いが繰り広げられる。

 今年のフローラSにも好メンバーがそろいそうだ。中でも注目は、スカイグルーヴ(牝3歳、美浦・木村哲也厩舎)とレッドルレーヴ(牝3歳、美浦・藤沢和雄厩舎)の2頭。いずれも母系にエアグルーヴの血を持つ良血馬だ。

 エアグルーヴを3代母に持つスカイグルーヴは、昨年11月の新馬戦でC.ルメール騎手を背に楽々逃げ切り勝ち。直線持ったまま2着に5馬身差をつける圧巻の勝利だった。続く京成杯(G3)では道中2番手から4角先頭に立つ横綱相撲を見せるも、ゴール前でクリスタルブラックの強襲に屈し、半馬身差の2着。それでも2戦目で、牡馬相手に厳しいレースでの惜敗は非常に価値が高い内容だったといえるだろう。

 エアグルーヴを2代母に持つレッドルレーヴも重賞2着からの参戦だ。昨年10月の新馬戦は後に共同通信杯で3着に入ったフィリオアレグロとの追い比べで敗れたが、1月の未勝利戦は断然人気に応え完勝。前走フラワーC(G3)では4番人気ながら2着に好走した。

「スカイグルーヴ、レッドルレーヴともにデビュー戦で東京2000mを経験していることは大きいですね。脚質は違いますが、2頭のマッチレースになる可能性は高いでしょう。勝った方が打倒デアリングタクトの1番手に躍り出ることになるかも」(競馬誌ライター)

 エアグルーヴの血を引く2頭に注目が集まるが、ルーラーシップ産駒2頭にも注意が必要だ。ルーラーシップの母はエアグルーヴなので、2頭の血統表にも名牝の名前が載っていることになる。

 3月に未勝利戦を勝ち上がったばかりのフアナ(牝3歳、栗東・角居勝彦厩舎)は、前走の未勝利戦の勝ち方も秀逸だったが、1月の新馬戦では、後の若葉S(L)勝ち馬アドマイヤビルゴに4分の3馬身差に迫った。ダービーを狙う逸材を物差しに考えれば、フアナの潜在能力は相当のはず。1勝馬だからと見くびるわけにはいかない。

 2頭目のルーラーシップ産駒は未勝利戦の勝ちっぷりが鮮やかだったヴァリアーモ(牝3歳、美浦・木村哲也厩舎)。近親にはサクラバクシンオーやアルフレードという快速馬がいる。ヴァリアーモ自身は前走2400mの1勝クラスを2着しているように、スタミナも兼ね備えており、大駆けがあっても驚けない。フアナとヴァリアーモは1勝馬のため、登録頭数によっては抽選の対象になる可能性がある。

 最後にブラストワンピースの半妹ホウオウピースフル(牝3歳、美浦・大竹正博厩舎)にも触れないわけにはいかないだろう。デビュー2連勝で挑んだ前走クイーンC(G3)は6着に敗れたが、初のマイル戦でペースに戸惑ったことが敗因。今回は鞍上にD.レーン騎手を予定しており、巻き返しは必至だろう。

 フローラSは「前走1着馬」が過去10年で8勝している。一方で「前走2着馬」は0勝と大苦戦。名前を挙げた5頭の中で前走1着はフアナだけだ。

 人気はスカイグルーヴとレッドルレーヴが集めそうだが、荒れることも多いフローラS。伏兵の存在にも目を光らせておきたい。

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