JRA北村友一「頼みの綱」はクロノジェネシスだけ!?は順風満帆プライベートも”20連敗”で忍び寄る若手の脅威

 北村友一騎手は今年も苦しい年始となりそうだ……。

 17日、中山競馬場で行われた京成杯(G3)は、1番人気のグラティアスが優勝。一方、7番人気の伏兵に推されたディクテイター(牡3歳、栗東・斉藤崇史厩舎)は最下位に敗れた。

 鞍上は北村友騎手。今年はすでに1勝を挙げているが、その後はディクテイターも含め20連敗中と冴えない競馬が続いている。

 北村友騎手は、クロノジェネシスで有馬記念(G1)を制した年明けに結婚を発表。プライベートでは順風満帆だが、ジョッキーとしては低調な滑り出しとなった。

 昨年は1月に勝利することができず、待望の初勝利を挙げたのが2月15日の洛陽S(OP)。54連敗という長いトンネルから抜け出すまでに、1カ月半の時間を要した。

 1月に勝てなかったことが話題となったタイミングで、自身の不注意騎乗が原因で1月25日から開催9日間の騎乗停止に。2月に復帰した際も、土日ともに勝利をあげることができなかった。

 その後も、2度の騎乗停止処分を受け、昨年は年間58勝止まり。レシステンシア、ダイアトニックの降板劇などの不運にも見舞われたが、北村友騎手に希望の光を与えたのがクロノジェネシスだった。

 ディクテイターと同じ斉藤調教師とのコンビで、昨年は春秋グランプリ連覇。しかし、そんな状況も安穏とはしていられないと記者は話す。

「一昨年のG1・3勝に続き、昨年もG1で2勝した北村友騎手ですが、昨年の2勝はともにクロノジェネシスでのものです。昨年は年間で58勝と、一昨年の90勝、昨年の85勝からは大きく勝ち星を減らしてしまいました。

クロノジェネシスではこれまで結果を出していますし即乗り替わりということはないと思いますが、最近では斉藤厩舎所属の団野大成騎手がメキメキと力をつけてきました。北村友騎手としても若手の有望株の成長は気になる材料ですね」(競馬記者)

 北村友騎手がディクテイターで京成杯に敗れた17日、団野騎手は日経新春杯を7番人気のショウリュウイクゾで勝利。この日は、斉藤厩舎の管理馬にも2頭騎乗していたが、8Rの4歳以上2勝クラスではキャノンバローズを勝利に導いている。

 斉藤厩舎の管理馬では、昨年の騎乗数が北村友騎手、団野騎手ともに33鞍。北村友騎手の8勝と比較して、団野騎手は2勝と劣ってはいるが、北村友騎手の騎乗馬が平均4番人気だったのに対し、団野騎手は平均7番人気の馬に騎乗していた。

 それぞれの馬質を考慮すると、北村友騎手が4番人気に対して4.6着、団野騎手が7番人気に対して7.1着だったことを思えば、むしろ団野騎手の方が健闘したとも取れなくない。今後、騎乗馬の差が埋まっていく可能性も十分に考えられるだろう。

 団野騎手ほか、横山武史騎手や岩田望来など、頭角を現しつつある20代前半の若手騎手。クロノジェネシス死守のためにも、北村友騎手には今後の結果が問われそうだ。

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