JRA武豊ファインルージュ不完全燃焼に川田将雅と遺恨勃発!? 「終始馬場の悪い所を…」ダノンザキッド“斜行”にお咎めなしも疑問の声

武豊騎手 撮影:Ruriko.I

 5日、東京競馬場で行われた安田記念(G1)は、4番人気のソングラインが快勝。2番人気シュネルマイスターとの接戦を制し、待望のG1初制覇を飾った。

「最後、グイッとひと伸びしてくれたので『勝った』とは思ったんですけど、本当に嬉しさが込み上げてきました。嬉しかったです」

 レース後、そう池添謙一騎手が喜びを爆発させたのも当然か。クビ差の激闘を繰り広げたシュネルマイスターは、昨年のNHKマイルC(G1)においてハナ差で敗れた因縁の相手。約1年の時を経て、最高の形でリベンジを果たした。

 その一方、煮え切らない敗戦となってしまったのが、前走のヴィクトリアマイル(G1)でソングラインに先着していたファインルージュ(牝4歳、美浦・木村哲也厩舎)と武豊騎手だ。この日は勝ち馬を上回る3番人気に支持されていたが、5着に終わってしまった。

 18頭で争われた芝1600mのレース。真ん中やや内目の4枠7番からのスタートとなったファインルージュは、発馬こそ一息だったが「スタートが案外もポジションは取れた」と話した武豊騎手がすぐさまリカバー。好位からレースを進めている。

 ただ、東京は5月からの連続開催。武豊騎手としても、最後の直線を迎えるまでに馬場コンディションの良い外側のポジションを取りたかったが、ソングラインやサリオスといった結果的に上位にくる馬たちにしっかりとフタをされ、出すに出せない状況が続いた。

 迎えた最後の直線。馬場の中ほどに進路を取ることに成功した武豊騎手だったが、前を行くダノンザキッドを内から交わそうとしたのが運の尽きだった。鞍上の川田将雅騎手が右ムチを入れると、ダノンザキッドがヨレるように内側へ斜行……。幸い、制裁等はなかったが、ファインルージュの走りを邪魔するような格好になってしまった。

 結果は5着だったが、勝ち馬とは0.2秒差。まともに追えていれば着順が上がっていた可能性もあるだけに、納得いかないのはファインルージュを応援していたファンだろう。

「なぜ、騎乗停止にならないのかわからない」

 

 レース後には、ネット上の掲示板やSNSなどで「これは遺恨残るぞ」「あれはないだろ」「武豊はもっとキレていい」「川田は武豊が嫌いなのか」と川田騎手の騎乗に対する疑問の声が続々……。

 中には「なぜ、騎乗停止にならないのかわからない」といった厳しい声もあった。

ダノンザキッド 撮影:Ruriko.I

「昨年のマイルCS(G1)でも、ゴール前で苦しくなって少し左にヨレていたダノンザキッドですが、今回は前から競馬した分、早めに苦しくなってしまいましたね。最後に苦しくなった馬が左右にヨレてしまうのは、ある程度仕方ないと言えますが、例えば逆から左ムチを入れるとか、川田騎手に態勢を立て直す動きが確認できなかったのは残念です。

一方の武豊騎手にしてみれば、馬場の悪いインに押しやられたのが痛かったですね。レース後、『終始馬場の悪い所を通ることになった』とコメントしていましたが、その一言がすべてだと思います」(競馬記者)

「結果的には外枠の方がよかった。いい馬だし、G1で通用する力がある」

 レース後、そうパートナーを労った武豊騎手。この春、川田騎手が桜花賞(G1)とNHKマイルC(G1)を勝てば、武豊騎手も日本ダービー(G1)通算6勝目を挙げるなど、抜群の存在感を放っている2人。しかし、この日は激しいデッドヒートを繰り広げたものの、共倒れという結果になってしまった。

(文=銀シャリ松岡)

<著者プロフィール>
 天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。

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