JRA「実力ある」ディキシーナイト大チャンス!国枝栄調教師「頑張ってもらいたい」
30日、福島競馬場で開催されるラジオNIKKEI賞の有力馬の1頭、ディキシーナイト(牡3歳、美浦・国枝栄厩舎)について検討しよう。
ラジオNIKKEI賞は夏の福島開催、第1週目に行われる3歳馬限定の名物レース。かつては日本ダービー(G1、芝2400メートル)で敗北した馬が鬱憤を晴らすこともあったので“残念ダービー”などと呼ばれていた。そして、ラジオNIKKEI賞がやってくる度に関係者やファンが疑問に思うことがある。それは“なぜ、ラジオNIKKEI賞はハンデ戦なのか?”ということ。
2017年にはトップハンデ57キロのサトノクロニクルが1番人気に支持されたが、勝ったのは54キロのセダブリランテスで、サトノクロニクルは6着だった。レース後、サトノクロニクルに騎乗した川田将雅騎手は「重賞も勝っていない馬なので57キロはあまりにも重い。ここ数年を見ても、これだけトップハンデの馬が結果を出していないので(ハンデ戦について)考えて欲しい」とハンデの不条理を訴えていた。
ハンデ戦の是非はともかくラジオNIKKEI賞については、それまで基本的に同斤で行われてきた3歳限定戦と同じように考えてはいけないということだ。今年のトップハンデは毎日杯(G3、芝1800メートル)で重賞を勝っているランスオブプラーナの57キロ。そして、ディキシーナイトはクロッカスS(L、芝1400メートル)でリステッド競争を勝っているので56キロ。上位人気になりそうなブレイキングドーンの55キロ、ヒシイグアスの54キロに比べれば不利は否めない。
しかし逆に考えれば、56キロを背負ったディキシーナイトがここを勝てば、秋に向けて明るい展望が開けるということでもある。前走のスプリングS(G2、芝1800メートル)はここで勝ち負けできるだけの能力を示したと言える。クリノガウディーやヒシイグアス、ロジャーバローズといった逃げ、先行馬が崩れるなか、先行したディキシーナイトは2着ファンタジストとクビ差の3着に踏みとどまった。