JRA関東・新人騎手の「悲惨すぎる」現状……「騎乗停止」「落馬事故」「距離誤認」アクシデント連鎖の”背景”に関東競馬界の土壌

「この期は下手な子が本当にいないんです。総じて上手ですし、近年でも1番評判がいいくらい」

 3月にデビューした新人騎手の中で亀田温心、団野大成両騎手が、先週の競馬で待望の初勝利を上げている。

「今年の新人は、乗れる――」デビュー前から関係者の間でも評判になっている7名の第35期生。中でも斎藤新騎手は、すでに4勝と華々しいスタートダッシュを決めている。そこに亀田騎手と団野騎手の初勝利。岩田康誠騎手の息子として話題になっている岩田望来騎手も2着1回、3着1回と、初勝利は時間の問題だろう。

 だが、これら4人の新人はすべて関西の栗東所属。一方の関東の美浦所属の新人たちからは、まったくと言っていいほど明るい話題が聞こえてこない。

「関西所属の新人騎手が着々と結果を出している一方、関東所属の新人は苦戦していますね。同じ関東の若手・武藤雅騎手が『この期は下手な子が本当にいないんです。総じて上手ですし、近年でも1番評判がいいくらい』と話している通り、決して腕に大きな差があるわけではないんですが、なにせ『馬質』の差が……」(競馬記者)

 確かに岩田騎手が1番人気馬に2度騎乗していることを筆頭に、斎藤騎手も4勝の内、3勝は2番人気馬。団野騎手も初勝利は4番人気とチャンスのある馬で、亀田騎手も敗れはしたが4番人気馬に騎乗している。まだ実績的に信頼のない新人騎手が騎乗しても人気になるということは、それなりの実力馬ばかりであったことは想像に難しくないだろう。

 だが一方、関東の大塚海渡、小林凌大、菅原明良3騎手の騎乗馬は「非常に厳しい」と述べざるを得ない。

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