武豊「平成最後の天皇賞」騎乗せず……JRA通算4000勝達成で誓った「平成の盾男」が貫くスタンス
「平成31年間の日本競馬は、まさに『武豊騎手と共にあった』と言っても過言ではないですね。数えきれないほどの名馬が競馬を彩りましたが、それらの鞍上の多くに武豊騎手の姿がありました。だからこそ、平成最後の天皇賞に武豊騎手がいないことへ、一抹の寂しさを感じる人の気持ちはわかります。
ただ、その理由が海外騎乗というのは、如何にも武豊騎手らしいのではないでしょうか。
『世界に通じる強い馬づくり』を掲げたジャパンC(G1)の誕生が1981年。そこから8年後に始まった平成の大部分は、日本競馬による世界への挑戦の歴史でもあり、その先頭に立ち続けたのが武豊騎手でした。50歳を迎えた今年なお、そのスタンスが崩れていないのは驚異的なことですよね」(競馬記者)
昨年、JRA通算4000勝の金字塔を打ち建てた際、自身の公式ホームページを通じて「国内のリーディング争いという役割はもういいかなと思っています」と綴った武豊騎手。さらに「世界のビッグレースには名馬とともに参戦して話題を振りまき続ける、そんな存在になりたいというのも、これからの一つの大きな目標」と今後の展望を打ち明けている。
現在34勝を上げ、リーディング2位につけている武豊騎手。通算19回目のリーディングが射程に入っている状況だ。だが、レジェンドは今週の大阪杯に続き、平成最後の天皇賞・春でも日本での騎乗、そしてリーディング争いよりも「世界への挑戦」を優先し続けている。