JRA皐月賞(G1)サートゥルナーリアはグランアレグリアにあらず?「ぶっつけ本番」に懸かるノーザンファームしがらきの威信
「ローテの常識が尽く覆されている昨今ですが、先週のグランアレグリアに加え、アーモンドアイやフィエールマンらはノーザン系の関東馬。主に利用しているのは、ノーザンファーム天栄なんですよね。
その点、関西馬のサートゥルナーリアはノーザンファームの外厩でも、しがらきを利用しています。間違いなく日本トップクラスの外厩施設といえますが、グランアレグリアやアーモンドアイなどの天栄組と同列に考えることはできないですね」(競馬記者)
長くノーザン系関西馬の拠点として利用され、オルフェーヴルやジェンティルドンナなど数多くの歴史的名馬を手掛けたノーザンファームしがらき。昨年もスワーヴリチャード(大阪杯)、ミッキーロケット(宝塚記念)、リスグラシュー(エリザベス女王杯)がG1を勝つなど、その技術の高さは健在だ。
しかし、それ以上の勢いを見せているのがノーザンファーム天栄だ。
先述したアーモンドアイやフィエールマンに加え、ワグネリアン(日本ダービー)、レイデオロ(天皇賞・秋)、ステルヴィオ(マイルCS)、アドマイヤマーズ(朝日杯FS)、ブラストワンピース(有馬記念)と、昨年だけを見ても”外厩時代”の象徴的な存在として君臨している。
「昨年、しがらき経由でG1を勝ったスワーヴリチャード、ミッキーロケット、リスグラシューは、いわゆる何カ月もレースから遠ざかった”ぶっつけ本番”ではありませんでした。
一方で、型破りなローテで結果を残し続けている天栄ばかりがクローズアップされては、同じノーザンファーム系の外厩でも、しがらきに思うところはあるでしょうね。そういった点でサートゥルナーリアの変則ローテは、ノーザンファームしがらきの『威信』が懸かっていると述べても過言ではないと思いますよ」(同)
先日の大阪杯(G1)では、ノーザンファームしがらきを利用したワグネリアンが、昨年9月の神戸新聞杯(G2)以来のぶっつけ本番で3着と結果を残したように、しがらきも着実に”常識”の殻を破ろうとしている。
果たして、大器サートゥルナーリアがまたも変則ローテで結果を残すのか。敗れて「しがらきだから……」と囁かれることだけは避けたいはずだ。