JRA川田将雅「美しき敗者」ヴェロックスのリベンジは最高の舞台で。サートゥルナーリアとのわずかな「差」
「ダービーで逆転できるようにこれからの時間を過ごしていきたいと思います」
皐月賞(G1)でサートゥルナーリアに次いで2着のヴェロックス(牡3歳、栗東・中内田充正厩舎)に騎乗した川田将雅騎手は、淡々と、しかしながら力強くリベンジを誓った。
ヴェロックスは道中、先行するライバルたちの直後、4、5番手で折り合いをつける。そして4角から進出を開始すると、最後の直線では早々と先頭に立った。そのまま逃げ粘りを狙うも、外からC.ルメール騎手のサートゥルナーリアが強襲。2頭は接触しつつ、激しい競り合いを繰り広げ、ヴェロックスはアタマ差届かず2着に終わった。
「ヴェロックスにサートゥルナーリアが接触した瞬間、鞍上の川田騎手が体勢を崩しかけているように見えました。このため、ゴール直後から審議の青ランプが点灯。1着馬が審議対象となったこともあり、ゴール後の審議は異例の約10分も行われることに。結果は入線通りとなりましたが、ルメール騎手には5万円の過怠金処分が下されました。アタマ差でしたし、『この不利がなければ……』と考える人は多かったようです」(競馬誌ライター)
レース後、ネット上では議論が紛糾。だが、一番悔しい思いをしたはずの川田騎手は検量室内でリプレイ映像を確認後、「スムーズに自分の競馬はできました。全力で走ってくれて、強い馬にここまで差を詰めてくれました」と極めて冷静に”決着”を見守ったという。