JRA毎週36R全部馬券買って数十年! 週刊プロレス元編集長・ターザン山本が語る”エクスタシー”競馬論
ターザン:前は「借りて、返して」ってやってたんだけどね、「70歳以上の人は借りられません」てなって、今は返してるだけだよ。つまらんよ(笑)。
――(マジカヨ)
●「カーッ!」って何ですか●
――よく買う「馬券種」ってなんですか?
ターザン:ワイドにぶち込む!
――ワイドとはちょっと意外です。
ターザン:ワイドをまず買って、そこからその2頭を軸に「馬単にしようか、三連単にしようか」って検討する感じだね。
――馬券の取捨の「基準」とかありますか。
ターザン:俺には数十年の”データ”が詰まってるからね。「優馬」っていう予想紙をとりあえず買って、あとは馬柱を見れば、その”データ”で「これはこういうレース」ってのが分かるんだよね。騎手で買うか、馬で買うかとか、このレースは内枠だ、とか。
――大ベテランだからこその技だなあ。
ターザン:その”データ”を元に「ひらめき」がくるのを待つんだよね。以前5頭立てのレースがあってね、その最低人気の馬に「ひらめいちゃった」わけよ。そしたらそれが1着で、三連単三連複とか全部的中したこともあった。最近だと、スマートオーディン(2/24阪急杯を11番人気で勝利)かな。これもまた「カーッ!」と来たんだよね。
――「カーッ!」ですね。
ターザン:「カーッ!」で、いただきよお!
●ノーザンVS日高だから面白い!●
――「競馬の天才」では、「競馬最強の法則」時代から数多くの競馬関係者にインタビューし、都度話題になっていますね。
ターザン:200回以上やってるんじゃないかなあ。「競馬最強の法則」は編集長が攻め気でね。競馬サークル内のゴシップとかも積極的に出してたんだけど、おかげでインタビューを受けてくれない関係者もたくさんいるよ(笑)。傷つきやすい人も多いんだね。
――メディアをやると、その辺は難しいところですね。最近の競馬界に思うことはありますか?
ターザン:今はまさに「ノーザン全盛」で、サンデーレーシングに代表される「ビッグクラブ全盛」だよね。ノーザン系は西にノーザンファームしがらき、東にノーザンファーム天栄と外厩施設があって、そこの設備が凄まじく充実してる。外厩で鍛えて、10日前に入厩っていうスタイルが確立されてて、結果にもつながってる。
こうなるとノーザンが「ローテーションも決める」「騎手も決める」と権力が大きくなって、ジョッキーからすればノーザン系の馬を回してもらえないと勝ち鞍を増やせない。「全部ノーザンにお任せ!」っていうのが今の競馬界で、厩舎の力なんてないも同然だね。
――「ノーザン帝国」のパワーは、やはり凄まじい。
ターザン:でも、それだけじゃあ面白くないでしょ! だから、いわゆる「日高系」も抵抗してるんだ。ハナズゴール(2012年チューリップ賞など優勝)の馬主のマイケル・タバートさんが代表をしている「ニューワールドレーシング」は山岡トレセンを作って、ノーザン外厩に対抗してるよ。キタサンブラックや、Dr.コパさんの馬とか元気な個人馬主も出てきた。いい感じに「ノーザン軍団VS日高・個人馬主」の構図になってるのは、いい流れだと思うね。
――日高勢力がもっと強くなれば、競馬界はより多角的に楽しめますね。
●「愛」と「競馬」は真逆、その先に”エクスタシー”●
――では最後に、「競馬の魅力」とは?
ターザン:「女には分からないよ」
――……え!? それだけ!?