武豊「ダービー指名待ち」ファンタジストはNHKマイルC(G1)へ……距離の壁痛感の皐月賞
皐月賞(G1・芝2000m)では13着に終わったファンタジスト(牡3歳、栗東・梅田智之厩舎)。次走が注目されていたが、「デイリースポーツ」がNHKマイルC(G1、芝1600メートル)へ向かうと伝えた。鞍上は引き続き、武豊騎手が務めるという。
ファンタジストは、1200メートルの小倉2歳S(G3)と1400メートルの京王杯2歳S(G2)のふたつの重賞を制覇。スプリントに関しては世代トップの評価を得ていた。しかしマイル初挑戦となった朝日杯フューチュリティS(G1)は4着とキャリアはじめての敗戦。距離延長に不安をのぞかせてしまう。
それでも今年の始動戦だった1800メートルのスプリングS(G2)では中団から鋭い末脚を発揮して2着。好走したこともあり、不安を払拭したかと思われていた。
「前走を見て、2000メートル戦の皐月賞でも脚が持つと考えられたのか、ファンタジストは5番人気に支持されました。ところが実際は見せ場なく13着と大敗。レース後、武豊騎手は自身の公式サイトに掲載している日記で『強力なメンバーに入っての良馬場での勝負だと、本質的に距離が長かったということになりそう』と”距離の壁”があったことを明かしています。やはり、マイルまでが精一杯ということなのでしょう。
前走は大敗したファンタジストですが、京王杯2歳Sを勝っているので東京競馬場での実績は十分。次走のNHKマイルCでは巻き返してくれるはずです」(競馬誌ライター)
また武豊騎手は日記で、ファンタジストがNHKマイルCに行くため、『現状、ダービーの騎乗馬がいなくなりました。ご指名をお待ちしております(笑)』と綴っている。軽く書いているものの、お手馬での挑戦ができないためダービー制覇のハードルは一段と高くなったはずだ。それだけに、NHKマイルCにかける思いは強いだろう。