【重賞展望】ラニ姉VS史上最強世代!今年のブリーダーズゴールドC(G3)は新旧の好メンバーが集結!秋のJBCレディスクラシックを見据えるのはどの馬か
「山の日」で祝日となる11日(木)には、門別競馬場で地方交流競走のブリーダーズゴールドC(G3)が開催される。一昨年の2014年から牝馬限定戦になって、いきなりサンビスタが優勝。サンビスタは翌年に牡馬を相手にチャンピオンズC(G1)を勝利している。
中心は連覇の懸かるアムールブリエ(牝5歳、栗東・松永幹厩舎)だ。
前走の帝王賞(G1)では牡馬一線級の壁に弾き返されて11着だったが、牝馬限定戦になると格上の存在。昨年のブリーダーズゴールドCだけでなく、同じく牝馬限定のエンプレス杯(G2)を連覇、牡馬に交じっても名古屋グランプリ(G2)勝ちや川崎記念(G1)3着など、牝馬の領域を超えた活躍が期待される存在だけに、ここは負けられない。
また、管理する松永調教師は今冬のチャンピオンズCで、弟のラニと兄のアウォーディーとの3兄弟出走を同時出走させる仰天プランを狙っている。ダートは出走賞金の壁が厚いので、アムールブリエもここは確実に賞金を加算しておきたいところだ。
その松永調教師とアムールブリエの”野望”に待ったを掛けるのが『史上最強世代』となる3歳馬の2頭だ。芝路線ではまだクラシックの真っ只中だが、ダート路線ではすでに古馬との戦いが始まっており、トップクラスは3歳牝馬ながら互角以上の戦いを繰り広げている。鞍上は主戦の浜中俊騎手が務める。
特に前走の大沼S(OP)で初ダートながら、勝ったモンドクラッセに食い下がったビービーバーレル(牝3歳、美浦・中館厩舎)は伸びしろ十分だ。
今年の1月にフェアリーS(G3)を勝ったビービーバーレルだったが、本番の桜花賞(G1)では9着と芝では頭打ちになっていた。だが、そこできっぱりと休養。矛先をダートに向けたのが功を奏した。
復帰戦で初ダートとなった大沼Sでは、勝ったモンドクラッセをマークする好内容。最後こそ3馬身突き放されたが、古馬を相手に2着を死守した。芝の重賞を勝っているとはいえ、父がシゲルカガを輩出するなどダートで実績を上げているパイロだけに、上積みを見込めるはずだ。初騎乗ながら、地方競馬で抜群安定感を誇る武豊騎手の手綱さばきにも注目だ。
もう一頭のタイニーダンサー(牝3歳、美浦・伊藤厩舎)は元地方馬ながら、すでに同世代のダート牝馬をリードする存在だ。