JRA「異色の追込み」スマートオーディンが安田記念(G1)で爆発? 自分の競馬に徹すれば……
6月2日に行われる安田記念(G1、芝1600メートル)に異色の追い込み馬である重賞4勝馬スマートオーディン(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)が出走する。その可能性を探ってみよう。
スマートオーディンは2走前の阪急杯(G3、芝1400メートル)で、最後方一気の追い込みを決めて優勝した。単勝32.3倍、11番人気という人気薄。2016年5月の京都新聞杯(G2、芝2200メートル)以来の勝利であり、4つ目の重賞制覇だった。
2016年の日本ダービー馬マカヒキ、菊花賞(G1、芝3000メートル)と有馬記念(G1、芝2500メートル)を勝ったサトノダイヤモンドと同世代。2歳時に東スポ杯2歳S(G3、芝1800メートル)で重賞初制覇を飾り、世代屈指の1頭と目された。3歳時、3月の毎日杯(G3、芝1800メートル)を勝ったものの皐月賞(G1、芝2000メートル)にもNHKマイルC(G1、芝1600メートル)にも向かわなかった。
毎日杯後、5月の京都新聞杯に出走。いつものように後方から追い込み重賞3勝目を上げる。こうして初のG1舞台、日本ダービー(G1、芝2400メートル)に挑んだが結果は5番人気6着。父がNHKマイルCを優勝したダノンシャンティ(その父フジキセキ)であるだけに、2400メートルは距離が長かったのだろう。もちろん、折り合いの難しい気性も大きな問題だった。
その後、池江泰寿厩舎に転厩。オーナーである大川徹氏と当時の調教師松田国英氏との間でローテーションをめぐる意見の相違があったようだ。