JRA「異色の追込み」スマートオーディンが安田記念(G1)で爆発? 自分の競馬に徹すれば……
秋は毎日王冠(G2、芝1800メートル)から始動する予定だったが脚部不安で放牧。さらには屈腱炎を発症、休養は長引くことになってしまった。2016年の日本ダービーから約2年後、昨年の6月、スマートオーディンはエプソムC(G3、芝1800メートル)でターフに帰ってきた。
脚元は癒えたとはいえ、2歳時、3歳時の激しい気性はそのまま。追い切りでも終始かかり通しだった。騎乗した武豊騎手はこの気性を逆手に取って逃げを打ったが、直線で失速してしまった。その後、マイル戦を2戦するも勝負どころでゴーサインが出るとかかってしまい結果は出なかった。
ところが今年初戦の京都金杯(G3、芝1600メートル)で秋山真一郎騎手が最後まで我慢させて、4角最後方から追い込むと上がり3F最速の末脚を披露。着順こそ10着だったが着差は0.4秒とわずか。光明が見えてきた。陣営はさらなる距離短縮を決断。それが重賞4勝目となった阪急杯だった。
この時点で池江調教師は春の目標を安田記念に設定。「こういう競馬なら折り合いがつくこともわかった」「(次は)京王杯SCと思います。(安田記念は)2回連続で1400メートルを使ってのマイル戦でG1になりますし、周りも速くなれば、折り合いも付きやすいだろうし、はまる可能性もあると思います」とコメントした。